5日目は、パリ市内で美術館三昧。
パリの美術館や博物館に2日間、自由に入館できるという
「パリ・ミュージアム・パス」を、事前に手に入れておいた。
2日券で約5,100円。
これがとても有効だった。
まずはホテルで朝食。
ブッフェで白いご飯と漬物、みそ汁、塩鮭を食べて元気を出す。
あいにくの雨のため、ホテルからルーヴル美術館まではタクシー。
中庭に着けてもらいエントランスへ。
予想外にすいていたが、
傘とコート、カバンは預ける場所が違って戸惑った。
身軽になって、さあ入場。
すべてを回るのは最初からあきらめているので、
有名な作品を4時間で効率的に回った。
「モナリザ」「サモトラケのニケ」「ミロのヴィーナス」・・・
そしてここでもフェルメールを2枚見つけた。
広く迷路のようだと言われるが、実感した。
フロアガイドをしっかりと見ているのに
現在地が分からなくなるのはどうしたものか。
(写真上2枚)
館内のスターバックスで軽く昼食。
友人からマグカップを頼まれていたが
あまりの大きさに断念した。
コーヒーを飲むというより、そのまんま植木鉢になりそう。
3時にオルセー美術館へ向かう。
ところがストで閉館中との張り紙が。
(写真上から3枚目)
18年前にパリを訪れたときは
ルーヴル美術館がストで閉館していたが、今回はオルセー。
あきらめて、近くのオランジュリー美術館へ向かった。
ルーヴルやオルセーに比べればぐんとコンパクトなこの美術館の前には
入場を待つ人の長い列が出来ていた。
ところが「ミュージアム・パス」を見せると即入館。
あの行列は、入場券を買うためのものらしい。
オランジュリー美術館は、クロード・モネの睡蓮で有名。
大作を楕円形の2部屋に分け、それぞれ4作品ずつ展示している。
天窓の明かりは自然光のようだ。
部屋の中央でしばしたたずむ。
(写真上から4枚目)
美術館を出ると目の前がコンコルド広場。
マリー・アントワネットの処刑が行われた場所。
(写真上から5枚目)
地下鉄で凱旋門へ向かう。
凱旋門は有料で、ここも「ミュージアム・パス」で入場可。
地下から門の中に入る。
エレベーターは車イス専用らしく、息を切らしながら屋上へ向かう。
風が強かったが、パリの街を一望できる360度のパノラマに
パリに来たんだと実感する。
(写真上から6枚目)
一度ホテルに戻り、夜のオペラに備える。
6時半にホテルを出て、地下鉄でオペラ・バスチーユへ。
演目はモーツァルトの「ドン・ジョヴァンニ」。
演出が斬新で、
この古典的名作が、現代の高層ビルの中に置き換えられていた。
女ったらしの貴族ドン・ジョヴァンニが、
酒と女とドラッグに溺れる若手実業家に。
従者のレポレロが秘書。
冒頭で強姦されるドンナ・アンナやその恋人オッタヴィオは、
ドン・ジョヴァンニの友達。
村の娘ツェルリーナやその許嫁のマゼットは、
何と、この高層ビルの清掃員となっている。
ドン・ジョヴァンニに襲われたツェルリーナが
服を破られ半裸にされてしまったり、
他の女性清掃員も、下着まで取られて全裸にされたり、
もうやりたい放題。
さらに、ドン・ジョヴァンニとレポレロは同性愛のようだ・・・
最後の見どころ、ドン・ジョヴァンニの地獄落ちは
高層ビルから落とされるという設定。
これはまあ予想どおり。
ドン・ジョヴァンニ役のペーター・マッテイ、
ドンナ・アンナ役のクリスチーヌ・シェーファー、
ツェルリーナ役のアレクサンドラ・ザモイスカ、
もう、みんなはまり役で、こんなに楽しいオペラは久しぶり。
会場は2,700人が入れる大規模なホール。
日本人が多いのには驚いた。
特に学生風の女性。
1階のほぼ中央、前から約20列目に席を取ったが
周辺で10人は見掛けた。
(写真下)
しかしこのドン・ジョヴァンニなる作品、
オーストリア生まれのモーツァルトが作曲したイタリア語のオペラで、
この日は、フランス語字幕での上演、
それを日本人の私が見るという・・・
上演時間は休憩を入れて約3時間40分。
ホテル着は24時近くになった。
Recent Comments