井上ひさしの「一週間」をやっと読むことができた。
著者の遺作であり、重量級の傑作。
ソ連による日本人捕虜のシベリア抑留という
重いテーマを真正面から取り上げている。
膨大な資料をもとに構成され、
ノンフィクションのようなリアリティを感じる。
ストーリーはどんでん返しの連続で、
まるで冒険活劇を見ているかのよう。
これだけ大きなテーマにもかかわらず、
笑いをうまく取り入れるところなど、本当に憎い。
多くの人に読んでもらいたい作品。
山下勇三のイラストレーションと、
和田誠の装丁も秀逸。
★★★★★
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