キケン/有川浩
有川浩の「キケン」を読んだ。
成南電気工科大学の機械制御研究部は
通称「機研」すなわち「キケン」と呼ばれている。
二回生の上野は爆弾好きで、
小学生のころから作って遊んでいた。
同じく二回生の大神は堅実な性格で、
部の会計などを取り仕切っているが、
目つきが恐ろしい。
二人が部長、副部長を務める「キケン」に、
一回生の元山と池谷は引っ張り込まれた。
この怪しげな部「キケン」を舞台に、
5つのエピソードがおもしろおかしく語られる・・・
30年も前になる大学生活を思い出しながら
楽しく読ませてもらった。
わたしの母校も理系の大学で
男性の比率が高かったので、
「キケン」の部員たちの心情が
まるで自分のことのように理解できた。
元山が新婚の妻にアルバムを見せながら
学生時代の思い出話をするという設定となっており、
これが鮮やかなラストシーンにつながっていく。
予想はしていたけれど、やはり泣かされた。
うまいなぁ、この作家は。
映画化は間違いないと思う。
★★★★
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Comments
仕事で注意しなければなりません.
Posted by: sport | October 05, 2016 11:42 PM