早雲の軍配者/富樫倫太郎
富樫倫太郎の「早雲の軍配者」を読んだ。
伊豆と相模を一代で治めた伊勢宗瑞(北条早雲)、
のちに隠居し「韮山さま」と呼ばれ領民から慕われていた。
韮山の寺で和尚から才能を見出された少年・小太郎は、
早雲の孫・千代丸(後の氏康)の軍配者となるべく
足利学校へ派遣されることとなった。
そこで出会ったのは、
のちに武田信玄の軍師として活躍する山本勘助と、
扇谷上杉家の軍配者を祖父に持つ曾我冬之助。
小太郎も足利学校を出た後、北条軍の一員となり、
やがて学友の2人と戦場で合間見えることとなる・・・
軍配者というのは、単なる軍師や参謀の役割だけでなく
気象予測、易学や陰陽道など、
戦全般に関して君主に助言する専門家、
才能のある軍配者は、
どこの陣営からも引っ張りだこだったらしい。
3人が足利学校に入学し、学び、
そして卒業した後の活躍ぶりと
3人の友情が描かれており
いわば青春小説のような趣がある。
難があるとすれば、内容が浅いことと、
小太郎があまりにいい子すぎるということか。
★★★★☆
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