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December 27, 2010

瞳の奥の秘密(ファン・ホセ・カンパネラ監督)

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ファン・ホセ・カンパネラ監督の「瞳の奥の秘密」が
やっと岐阜でも上映されたので、早速見てきた。
第82回アカデミー賞外国語映画賞受賞のアルゼンチン映画。

刑事裁判所に勤務するベンハミン(リカルド・ダリン)。
そこに上司として秀才でかつ美人の
イレーネ(ソレダ・ビジャミル)が赴任してくる。

ある日、銀行員の夫リカルドの妻が
自宅 で暴行、殺害されるという事件が起きた。
ベンハミンとパブロ(パブロ・サンドバル)の働きで
犯人のゴメス(ハビエル・ゴディーノ)が逮捕される。
しかし、軍事独裁政権下にあるアルゼンチン、
ベンハミンを快く思わないものが
政治的にゴメスを釈放してしまう。
さらにはパブロがベンハミンの部屋にいるところを
間違って殺害される。
ベンハミンは追われるように街を出て行く。

25年前が経ち、ベンハミンはこの事件を元に
小説を書き始める。
事件の真相に迫りたいために、
さらには、イレーネへの想いを遂げるために・・・

よくできたミステリーであり優れた人間ドラマである。
事件の結末は全く予想できなかった。
いくつも伏線が最後に解かれる快感にも酔わされた。
現在と25年前を行き来する展開は実にスリリングで
さすがオスカー受賞作品と納得。

ラストにイレーネがつぶやく。
「難しいことになるわよ」
そして初めて見せた笑顔にしてやられた。

タイトルも秀逸。
(原題は“The Secret in Their Eyes”)

今年一番の作品。

★★★★★

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