プリンセス・トヨトミ/万城目学
万城目学の「プリンセス・トヨトミ」を読んだ。
第141回直木賞候補作。
会計検査院第六局に所属する
松平副長、鳥居、旭ゲーンズブールの3人は
検査のため大阪を訪れる。
対象リストの中に入っていた謎の団体「社団法人OJO」。
しかし期間中にはその検査をできないまま一旦帰京する。
一方、空堀中学校2年生の大輔。
セーラー服姿で登校することを夢に見、とうとう実行に移す。
しかし大騒動となり本人はひどいいじめに遭う。
様子を見ていた同級生で勝ち気の茶子は
いじめっ子へ仕返しをする。
週が明け、大阪に残っていた調査官の松平は
OJOの検査ができることがわかり、現地へと向かう。
同じ日、大輔は担任教師に早退を命じられ、
父に連れられ、とある場所へ向かう。
ここで松平と大輔が出会う。
二人が見たものは地下に眠る「大阪国」。
そして、長く閉ざされていた歴史の扉が開かれる・・・
荒唐無稽のストーリーについていけるか不安になりながらも
最後まで読み切った。
読者を強引にぐいぐいと引っ張っていく力が
この著者ならでは。
何しろ、京都の大学生がオニを操って大学対抗戦をしたり、
奈良の鹿にしゃべったりするくらいだから、
こんな奇想天外な物語があってもいい。
映画化されるというので、
旭ゲーンズブールは誰が、と楽しみにしていたら、
映画では鳥居と男女逆転させ、
それぞれ、綾瀬はるか、岡田将生だそうだ。
うーん、旭ゲーンズブール役は難しかったんだろうなと推測。
でも、綾瀬はるかのとぼけた鳥居役も悪くないかな。
来年夏の公開が楽しみ。
★★★★
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