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November 24, 2010

世界は俺が回してる/なかにし礼

200902000485


なかにし礼の「世界は俺が回してる」を読んだ。

主人公はテレビの草創期から50年代まで活躍した、
実在のプロデューサー、渡辺正文。
TBSに入社し質の高い音楽番組を次々と制作する。
さらには「東京音楽祭」を企画して大成功を収めるなど
敏腕プロデューサーとしてその名をとどろかす。
一方、私生活では家庭を持たず、
次から次へと出会った女性と関係を結ぶ。
仕事につながるのであれば金に糸目は付けない。

主人公以外に上司の鈴木道明(作曲者としても有名)や、
現田辺エージェンシー社長の田邊昭知(当時はザ・スパイダースのリーダー)、
現ケイダッシュ会長の川村龍夫(当時はブルー・コメッツのマネジャー)など
ほとんどの登場人物が本名で登場する。
それぞれの交友関係も赤裸々に描かれている。

小説であるからには、脚色した部分も多いのではと思う。
ただ、どこからがフィクションかは全く見当がつかない。
そのあたりをいろいろ想像するのも楽しみではあるのだが。

小説としては少々荒っぽいが、
主人公の圧倒的なパワーで一気読みができる
快作、いや怪作か。

★★★★★

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Comments

田邊昭知や川村龍夫など
まぁ、懐かしいお名前が出ていますね。
私、GSの大ファンで(笑)
その当時の大概のグループの歌
今でもほとんど歌えますわ。
ちなみに、ジュリーが大好きで
未だに、彼の衰えない歌いっぷりに惚れ惚れしてます。
(体型は相当変わってしまいましたが)

タイガースの映画「世界は僕らを待っている」に
引っ掛けた題名なのでしょうか?

Posted by: 久美 | November 25, 2010 11:01 PM

久美さん

当時の芸能界の裏話もいっぱいです。
ちょっと衝撃を受けるかもしれませんが
興味があればおすすめしますよ。

Posted by: るうかす | November 27, 2010 08:24 AM

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