さくらの丘で/小路幸也
小路幸也の「さくらの丘で」を読んだ。
主人公は満ちる。
大好きだった祖母の宇賀原ミツが亡くなり、
ミツが生まれた田舎町のさくらの丘に建つ西洋館を
満ちる遺産として相続した。
西洋館はミツとその友人はなちゃん、きりちゃんの3人が
共同の持ち主となっていた。
死後はそれぞれの孫に遺すという話がなされており、
紗代と香織にも同じ遺言があった。
3人は連絡をとり、祖母たちの意図を探るべく
その田舎町の西洋館を訪れた。
物語は、現代において、満ちるたちが洋館の由来を探る旅と、
その祖母たちの若かりしころ、終戦直後の時代の話が
交互に語られる。
最初は謎だらけだったが、次第に明らかになっていく。
ミステリータッチで進み、
最後は切なくもあたたかい物語。
★★★☆
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