あるキング/伊坂幸太郎
伊坂幸太郎の「あるキング」を読んだ。
仙醍市の弱小プロ野球チーム「仙醍キングス」の
熱狂的ファンである山田亮、桐子夫婦。
やがて生まれた男の子に付けた名前は、
キングスの王を意味する「王求(おうく)」。
幼いころから彼の才能は花開き、
打席に立つと、ホームランを打つか、敬遠されるかのどちらか。
打率は9割を超えるという天才野球少年だった。
やがて成長した王求は、希望どおり仙醍キングスへ入団する・・・
パロディがちりばめられている。
架空の都市・仙醍(せんだい)市の弱小球団「仙醍キングス」って
楽天イーグルスそのまんまだし、
3人の魔女が登場し、王求がいずれキングになると予言をするのは
シェイクスピアのマクベスを連想させる。
全体としての印象は、非現実的なメルヒェンのような物語。
今までの伊坂作品とは違った魅力を持っているともいえるし、
今ひとつ、書き込み切れなかったというか、
薄っぺらな印象を持った作品であるともいえる。
好き嫌いが分かれるところだろう。
私はどちらかというと外れ。
★★★
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