阿修羅/玄侑宗久
玄侑宗久の「阿修羅」を読んだ。
実佐子は結婚して3年、
流産をきっかけに体調を崩し、
解離性健忘症の症状が顕著に現れるようになった。
そんな中、夫の知彦を誘い海外旅行に出掛けた。
旅先で「友美」と名乗る人格が頻繁に現れる。
知彦は恐怖を感じ、主治医の杉本に連絡すると、
気になることがあると言って現地に駆けつけてくれた。
帰国後、実佐子は入院して治療を受ける。
ところが、さらにもう一人「絵里」という人格を持ち、
知彦が恋していたのは、
この「絵里」であったことが分かってくる・・・
解離性同一性障害、すなわち多重人格を扱った作品。
オカルトミステリーとでも言うべき内容で、
本にしろ映画にしろ、私の一番苦手なジャンル。
それでも、恐る恐る読み始めた。
知らない世界を垣間見る好奇心と、
本当にこんなことってあるんだろうか、という猜疑心で
一気に読み終えた。
驚くべきラスト。
うーん、最後まで疑問だらけ。
しかし、この作品、小説の域を超えてる、
そう感じた。
★★★★
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