WILL/本多孝好
本多孝好の「WILL」を読んだ。
若くして両親を亡くし、葬儀屋を継いだ森野。
寂れた商店街で、ベテランと新人の2人の従業員と
細々と店を続けている。
そんな彼女のもとに
葬儀をあげた家族らが
さまざまな話を持ち込む。
ミステリータッチで描く連作短編集。
読み始めて、何か思い当たる節があるかと思ったら
以前に読んだ「MOMENT」に登場した
神田と森野のその後が描かれている。
森野は両親の跡を継ぎ、神田は渡米している。
「MOMENT」でも違和感があったが、
今回も若い女性の葬儀屋を継ぐというのが、
どうしても腑に落ちないというか非現実的に思えて
感情移入できなかった。
ただ、ラスト近くで、ほろりとさせるのは
この著者のうまいところ。
だからこそ、新作が出るとつい手に取ってしまう。
次作に期待。
★★★
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