沈まぬ太陽(若松節朗監督)
若松節朗監督の「沈まぬ太陽」を見てきた。
山崎豊子の同名小説の映画化で
途中10分間の休憩が入るという長編。
国民航空の恩地(渡辺謙)は、
労働組合で職場環境の改善に奔走した結果、
海外のへき地へ左遷されてしまう。
延べ10年にも及ぶ海外での生活に耐え、本社へ復帰したが
すぐにジャンボ機墜落事故が起き、
現地で悲劇を目のあたりにする。
国民航空の社内の立て直しを図るべく
首相からの要請で会長に就任したのは国見(石坂浩二)。
会長室に抜擢された恩地は、
組織の腐敗と戦うことになる・・・
国民航空は日本航空のことで、
恩地にも国見会長にもモデルが実在する。
今の日本航空の状況も考えると、
どうしてもっと早く、
改革に着手しなかったのだろうと思う。
ちなみに国見会長のモデルである伊藤氏の
辞任のいきさつは以下のサイトに詳しい。
氏の辞任の挨拶には心を打たれる。
http://www.rondan.co.jp/html/ara/jal2/index.html
さて映画に戻ろう。
若松監督の演出は正攻法で悪くはないが、
テレビの大河ドラマ風とでも言うのか、
面白みに欠ける。
特に延々と続くラストシーンは、
どうにかして欲しかった。
しかし、渡辺謙と石坂浩二の名演に敬意を表し
評価は満点ということで。
★★★★★
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