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September 29, 2009

内館牧子

ずっと我慢してきたけど、
今日はもう書いてしまおう。

午後に開かれた横綱審議委員会の終了後、
委員であるこのおばさんが、
今場所の朝青龍についてコメントした。

「心が充実せず、技も磨かれず、けいこ不足で体がぷよぷよ」
「優勝はまぐれ」

ぷよぷよはお前の顔と体だろう。

だいたい、あの愁傷決定後のガッツポーズの
どこがいけないのか。
ずっと見ていたが、
不自然さはまったく感じなかった。
それどころか、優勝決定戦の見事な戦いぶりには
心底、感動した。

「優勝はまぐれ」発言には唖然とした。
まぐれで優勝できるんだ、大相撲って。

とにかく即刻、委員を下りてもらいたい。
後がまは、デーモン小暮閣下、
だれも文句は言うまい。

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September 25, 2009

横手市の「アイスドリアン」

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秋田県横手市に行ってきた。
何をしてきたかは、後日、紹介するとして、
一番気に入ったのが「アイスドリアン」なるアイス菓子。

ネーミングからして、あのドリアンの味?
店員に確認したら果肉は入ってないとのこと。
先代が東南アジアに行ったときに食べた
ドリアンの味を、日本で再現しようと開発したのが
このアイスだとか。

ドリアンって食べたことないから
どんな味かは分からないが、
このアイスは、濃厚な味でとてもおいしかった。
懐かしの“ホームランバー”の
乳脂肪分を高くしたものと言えば
イメーシしてもらえるかな。

販売していたのは洋菓子店「小松屋本店」。
趣味の悪い、幼虫チョコで有名な店らしい。
しかしこのアイスのへたうまパッケージは秀逸。

http://komatuya-h.jp/#dorian

秋田のアイス菓子と言えば、
道路沿いでおばあちゃんが販売する「ババべら」が有名だが、
味はドリアンのほうがずっと上。

●小松屋本店
 秋田県横手市田中町9-17
TEL 0182-32-0369

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September 24, 2009

乱反射/貫井徳郎

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貫井徳郎の「乱反射」を読んだ。
500ページを超える長編、
寝る間を惜しんで、ほぼ1日で読み終えた。

倒れた街路樹で2歳の子どもが亡くなった。
事故の原因は単純ではなかった。
さまざまな人々の小さなエゴが重なって
事故は起きてしまった。
被害の幼児の父親は新聞記者。
事故の原因にかかわった人々を訪ね、
犯した罪を糾弾する・・・

一人一人の行為、行動は、
モラルの欠如、あるいは個人エゴといった
いわば些細なことばかり。
だれも罪を認めようとしないというのが現実社会。
憤りをどこにも持っていけないないやるせなさを、
見事な構成で描いている。

章立てが「−44」から始まり、
「−43」「−42」と過去から現在に遡り、
「0」になったとき幼児の事故が起きる。
単純なストーリーではあるが、
巧みな人物描写と、リアリティのある出来事の数々で、
極上の社会派エンターテイメント小説となっている。

タイトルの「乱反射」が今ひとつピンとこなかったことと、
東野圭吾の「白夜行」そっくりの装丁がマイナス点。

★★★★

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September 22, 2009

備忘録090807 ヤング・ピープルズ・コンサート

佐渡裕がプロデュースする
「ヤング・ピープルズ・コンサート」を
京都コンサートホールで聴いてきた。

11回目を迎えた今年のテーマは「トランペットを吹き鳴らせ!! 2009」。
佐渡裕指揮シエナ・ウインド・オーケストラに3人のゲストを迎え
その名のとおり、子ども向けにトランペットをメインとした
楽しいステージを繰り広げた。

子どもの入場料は1,000円ということで、
会場内は子どもたちでいっぱい。
入り口でカズーという笛のような楽器が配布された。
これを口にくわえてハミングすると、
音階が奏でられるというもの。
これを使って、演奏にも加わってもらおうという趣向。

曲は本格的なクラシック「ローマの松」「スラブ行進曲」から、
JAZZ、POPSまで、だれでも楽しめるよう選曲されている。
前述のカズーを使って観客も参加しながら
コンサートは進められた。

ゲストも豪華。
個人的にはドラムスの則竹裕之に圧倒された。
今年3月のシエナ公演でもそのワザを見せてもらったが、
今回もドラムソロは圧倒的、
会場から大きな声援が上がっていた。

●佐渡裕ヤング・ピープルズ・コンサート
 '09.8.7 京都コンサートホール 座席:2階R - 3 列32 番

 指揮:佐渡裕
 演奏:シエナ・ウインド・オーケストラ
 ゲスト:トランペット/原朋直 ドラム/則竹裕之 ベース/岡田治郎

J.ウィリアムス:オリンピック・ファンファーレ&テーマ
Earth Wind & Fireメドレー
マーチ「ボギー大佐」
The Very Thought of You
チャイコフスキー:スラブ行進曲
(休憩)
チェロキー
聖者の行進
ヤング・ピープルズ・ブルース
レスピーギ:「ローマの松」
(アンコール)
バードランド

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September 21, 2009

サマーウォーズ(細田守監督)

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細田守監督の新作「サマーウォーズ」を観た。
今夏の封切り後、大変高い評価を受けていたので、
平日の夜、9時すぎにシネコンへ駆け込んだ。

あこがれの先輩・夏希に誘われ、
田舎にある90歳の曽祖母の大きな屋敷に
連れてこられた高校生の健二。
陣内家の多くの親戚の前で、
婚約者のふりをして田舎で過ごすことに。
そんな時、世界中のネットサービスが占拠される事件が起き
なぜか健二に嫌疑が掛かる。
世界を揺るがす大規模なサイバーテロに立ち向かう
陣内家の人々・・・

陣内家は戦国時代から続く武士の家系で、
実家も敷地面積が何千坪という立派な屋敷。
そこに、格闘ネットゲームの世界チャンピオンの子どもがいたり、
90歳過ぎのおばあちゃんが、国を動かすような要人に
片っ端から電話を掛けて危機を救うという設定が、
ちょっと現実離れしている。
ほかにも、全体的にこの映画には
なじめないなという印象を持った。

ラストのキスシーンも、ちょっと勘弁してほしいなと。

主題歌としてエンドロールで流れた
山下達郎の新曲「僕らの夏の夢」。
これも快作とは言えない。

期待はずれの1作。

★★★

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September 18, 2009

名古屋フィル ベートーヴェン・ツィクルス#4

名古屋フィルハーモニー交響楽団の
ベートーヴェン・ツィクルス第4回を聴いてきた。

4番と5番という、
たぶんチクルス5回のうちで
一番人気がありそうなプログラム。
当日券を購入するため発売30分前に会場へ行ったら、
すでに8人が並んでいた。

期待が高まるなか始まった4番。
ほとんどキズもなくほぼ完ぺきな演奏。
でも今ひとつ気持ちが乗らなかったのは、
右隣の50代男性のせい。
1楽章からすでにうとうと。
あの演奏でどうして寝られるのか不思議。
さらには4楽章の途中で膝の上に置いた
袋入りのチラシを落としかけた。
足を組んでその上に置き寝ているわけだから
こちらも気になって仕方がなかった。

休憩後、左側の席が空いていたので
一つだけ移動。
これで隣の男性は視界には入らなくなった。

さて、休憩後の5番はスリリングだった。
これだけの速いテンポでの演奏は初めて。
昨年8月の「サマーコンサート」でもこの曲を演奏している。
1楽章の入りはほぼ同じだが、
4楽章はずっと速めていたように感じた。
それでもオケは破綻することはない。
荒々しく強調したホルンが印象的で心に響いた。

先日の火の鳥に続いて好演を聴けた。
10月から、また、名フィル詣でを再開しようかな。

●名古屋フィルハーモニー交響楽団 ベートーヴェン・ツィクルス#4
 '09.9.13 中京大学文化市民会館オーロラホール 座席:1階17列3番

指揮:ティエリー・フィッシャー

ベートーヴェン:交響曲第4番変ロ長調 作品60
(休憩)
ベートーヴェン:交響曲第5番ハ短調 作品67「運命」

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September 17, 2009

麺家 喜多楽

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金山でコンサートを聴いた後、
久しぶりに「麺家 喜多楽」を訪れた。
夜は18時開店で、到着したのは17時45分。
すでに10人以上の行列ができている。
相変わらずの人気。

注文したのは醤油味の「特製らぁ麺」850円。
大きなチャーシューが3枚と味付煮玉子、
そして太めのシナチク入り。
スープは濃厚そうに見えるが
飲んでみると意外にあっさり。
魚介系のダシの味がきいて本当にうまい。

縮れ麺派の私だが、
ここのストレート麺は好き。
食べ終わったすぐに、また訪れたいと思うくらい
癖になる味。

●麺家 喜多楽
 名古屋市中区橘1-28-6
 Tel 052-332-5515
 休み 月曜日

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September 16, 2009

きのうの神さま/西川美和

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西川美和の「きのうの神さま」を読んだ。
第141回(平成21年度上半期)直木賞の候補作で、
残念ながら受賞は逃した。

著者は今、注目を集める若手映画監督。
この小説は、僻地医療を題材とした映画
「ディア・ドクター」製作のため取材した中で
映画では語りきれなかったエピソードを
5つの短編としてまとめたもの、
いわば、映画のアナザーストーリーとなっている。

どの作品も淡々とした中に、
思わずニヤリとさせられるセリフや
どきりとするセリフがあって、
あっという間に読み終えた。、
映画を見た後であれば、
スクリーンでの登場人物は小説の中のだれなのかなと
想像しながら読むもの楽しい・

ただ、5作ともネタとして面白いだけに
短編では惜しいという印象を持った。
裏返せば、作品としての深みがないかなと。

しかし、映画、小説、どちらのジャンルでも一流、
さらには若くて美しい・・・
天は二物を与えるものなのか。

★★★★

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ミラノ・スカラ座「ドン・カルロ」

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ミラノ・スカラ座の来日公演で
ヴェルディの「ドン・カルロ」を見てきた。
会場は東京文化会館。

素晴らしかったのは、フィリッポ二世のルネ・パーペ。
ほぼ完ぺきな出来で、
特に第三幕のアリア「彼女は私を愛していない」の
ドラマチックな歌いっぷりには、目頭が熱くなった。
次にエリザベッタのバルバラ・フリットリも文句無し。
最初、声が出ていないようだったが、次第に良くなっていった。
第四幕のアリアにはぞくぞくした。

ロドリーゴのダリボール・イェニスは、
歌も演技も自然で、理想的なロドリーゴ。
エボリ公女のドローラ・ザージック、
声量は十分だが、エキセントリックな歌い回しは
迫力がありすぎたんじゃないかな。
ただしアリア「呪わしき美貌」は観衆を圧倒した。

サミュエル・ライミーの代役となった、
宗教裁判長のアナトーリ・コチェルガ。
悪くはなかったが、やはりライミーだったらと思ってしまう。
主役級ではドン・カルロのラモン・ヴァルガスだけ
少々期待が外れた。
声は悪くないが高音が伸びなかった。

演出はシンプルながら、洗練されたセンスの良い舞台。
舞台の後ろに、子どもの頃のカルロ、ロドリーゴ、
そしてエリザベッタを登場させることで、
複雑な人間関係や、過去の出来事を分かりやすく表現した
実に見事な演出だった。

特に、第二幕第二場、教会前の大広場で、
カルロが父親に剣を向ける場面があるが、
子役のロドリーゴがカルロから剣を取り、
王に差し出します。
心理描写を具体的に見せるあたりは、
分かりやすいだけでなく実に感動的だった。

今まで見てきたオペラの中でも3本の指に入る、
大変満足度の高い公演だった。

●ミラノ・スカラ座日本公演「ドン・カルロ」全4幕(イタリア語版)
 ’09.9.8 東京文化会館 座席:4階3列17番

 指揮:ダニエレ・ガッティ

 演出・舞台装置:シュテファン・ブラウンシュヴァイク
 衣裳:ティボー・ファン・クレーネンブロック
 照明:マリオン・ヒューレット
 合唱指揮:ブルーノ・カゾーニ

フィリッポ二世:ルネ・パーペ
ドン・カルロ:ラモン・ヴァルガス
ロドリーゴ:ダリボール・イェニス
宗教裁判長:アナトーリ・コチェルガ
修道士:ガボール・ブレッツ
エリザベッタ:バルバラ・フリットリ
エボリ公女:ドローラ・ザージック
テバルト:カルラ・ディ・チェンソ
レルマ伯爵:クリスティアーノ・クレモニーニ
国王の布告者:カルロ・ボージ
天の声:イレーナ・ベスパロヴァイテ
フランドルの6人の使者:
フィリッポ・ベットスキ
アレッサンドロ・パリャーガ
エルネスト・パナリエッロ
ステファノ・リナルディ・ミリアーニ
アレッサンドロ・スピーナ
ルチアーノ・バティニッチ

ミラノ・スカラ座管弦楽団 /ミラノ・スカラ座合唱団

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September 15, 2009

ミラノ・スカラ座「アイーダ」

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ミラノ・スカラ座の来日公演で
ヴェルディの「アイーダ」を見てきた。
会場はNHKホール。

この日、一番喝采を浴びたのは指揮のバレンボイム。
強力にぐいぐいとオーケストラを引っ張っていく。
鳴らしどころでの、ソリストの歌声をかき消してしまうほどの音量には
賛否両論あるかもしれないが、私は圧倒された。
一方で、抑制された弱音も聴きごたえがあった。

歌手では、アモナスロのホアン・ポンスが目立っていた。
ラダメスのスチュアート・ニールは美声。
アイーダのマリア・ホセ・シーリはか弱そうな声だったが
この役には合っている。
エジプト王のカルロ・チーニ、アムネリスのアンナ・スミルノヴァ、
ランフィスのジョルジョ・ジュゼッピーニといずれも及第点。

舞台演出と装置はフランコ・ゼッフィレッリ。
3階席からは上部が見えないくらい巨大なセットだったが、
同じゼッフィレッリによる新国立劇場版のほうが
バランスがよく立派に見えた。
4幕の演出もセリを生かした新国立劇場の勝ち。

後でプログラムを見たら、
今回の演出では“アクーメン”という巫女を登場させたのだという。
確かにそんな女性がいたが、気づかなかった。
演出意図はほとんどの人に伝わらなかったのではないか。

全体として見れば、十分に満足のいく公演だった。
これからもバレンボイムの振るオペラの来日公演は
見逃せないなと思った。

●ミラノ・スカラ座日本公演「アイーダ」
 ’09.9.9 NHKホール 座席:3階C4列14番

 指揮:ダニエル・バレンボイム
 演出・舞台装置:フランコ・ゼッフィレッリ
 衣裳:マウリツィオ・ミレノッティ
 照明:ジャンニ・マントヴァニーニ
 振付:ウラジーミル・ワシーリエフ
 合唱指揮:ブルーノ・カゾーニ

エジプト王:カルロ・チーニ
アムネリス:アンナ・スミルノヴァ
アイーダ:マリア・ホセ・シーリ
ラダメス:スチュアート・ニール
ランフィス:ジョルジョ・ジュゼッピーニ
アモナスロ:ホアン・ポンス
使者:アントネッロ・チェロン
巫女:サエ・キュン・リム

管弦楽:ミラノ・スカラ座管弦楽団
合唱:ミラノ・スカラ座合唱団

プリンシパル:エミーリエ・フォイロー エリス・ネッツァ
ソリスト:フラヴィア・ヴァッローネ
ミラノ・スカラ座バレエ団
東京バレエ学校

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September 13, 2009

「ドイツ・グラモフォン111周年記念 コレクターズ・エディション」

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これ絶対に欲しい!!

一番の魅力は価格。
CD55枚入ったボックスセットで、
Amazonなら9,000円を切っている。(輸入盤キャンペーンで)

http://www.amazon.co.jp/111-Years-Deutsche-Grammophon/dp/B002DZX95I

1枚単価が、何と160円。
歴史的な名盤ぞろい、しかも今話題の指揮者
グスターボ・ドゥダメルまでも網羅している。
初心者向けの基本ライブラリーとしては
ほぼベストの内容ではないだろうか。
それぞれのCDは、オリジナル・デザインの
紙ケースに収録されているのもうれしい。

すでに手元にあるCDも少なくないが、
それでも買う価値は十分にあり。
というわけで、プチッとクリックして予約した。
発売予定日は10月20日。

いつものことながら、
箱ものCDにめっぽう弱いワタシ・・・

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September 10, 2009

備忘録090807 京都観光

8月のネタを備忘録として・・・

京都コンサートホールに行ったついでに、
3時間ほど夏の京都を散策した。

銀閣寺は残念なことに国宝観音殿が改修中だった。
早々に引き上げて、近くの喫茶店「ゴスペル」へ。
ところが何と、夏休み中で閉店。
前に来たときも臨時休業だったし、よほど縁がないのか。
ちなみにこの店を訪れる目的は、
幻のスピーカー、JBL“パラゴン”。

ギャラリー“prinz”の喫茶コーナーでお茶して詩仙堂へ。
ここは落ち着いてゆっくり散策できた。

しかし夏の京都は暑かった・・・

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以上、8月7日の記録。

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September 07, 2009

南極料理人(沖田修一監督)

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沖田修一監督の「南極料理人」を見てきた。

海上保安庁で料理を担当している西村(堺雅人)は、
南極ドームふじ基地に約1年半、派遣されることになった。
昭和基地からさらに奥地で、標高は3800メートル。
一緒に暮らす観測隊員は男ばかり8人。

ペンギンやアザラシはおろか、
ウィルスさえ生存できない極寒の地。
娯楽と言っても麻雀くらいで、
食べることが一番の楽しみだった。

隊員のために毎日、ごちそうを作る西村に、
ある日、娘から
「お父さんがいなくなってから
毎日が楽しくて仕方ありません」というファクスが届き
ショックを受ける・・・

原作は、実際に南極へ派遣されていた隊員のエッセイ。
派遣目的はさまざまだが、
ドームの中での生活はメリハリがなく、
だらだらと毎日を過ごしている感じ。
そんな8人を淡々と描いているのだが、
時々起きるちょっとした事件がおかしくて、
伊勢エビとラーメンの場面では大笑いしてしまった。

帰国後のラストシーン、
どんなごちそうよりも、
家族で食べる遊園地のバーガーの方が「うまい」と、
つい大きな声を出してしまう場面、好きだなあ。

★★★★★

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September 05, 2009

名古屋フィル第361回定期演奏会「夏風の中で」

名古屋フィルハーモニー交響楽団の
第361回定期演奏会に行ってきた。

この日も指揮はティエリー・フィッシャー。
プログラムは、ウェーベルン、ベルク、
そしてストラヴィンスキー、
どれも初めて聴く曲、期待も高まる。
特にストラヴィンスキーの「火の鳥」は
ほとんどが1919年版で、
全曲版は名古屋では珍しいのでは。

さて、ウェーベルンの「夏風の中で」は、
ワーグナーやR.シュトラウスを彷彿させるような曲。
さわやかな響きで心地がよかった。
いい意味で予想とは違っていた。

ベルクのヴァイオリン協奏曲は、
マーラーのかつての妻アルマ・マーラーと
建築家グロピウスとの間の娘マノンが
この世を去ったことを悼んで書かれたという。
予習で聴いたCDはギドン・クレーメル。
生で聴いてその魅力にようやく気づいた。
ときどき現れる、はっとするほど美しい旋律は
天上の響きのよう。

オーケストラはよくコントロールされていた。
ヴァイオリンのソロはオーギュスタン・デュメイ。
前に、ピアノのピリスとのデュオを聴いたときに、
でかい!と思ってたが、
ティエリー・フィッシャーと並んでもでかい。
その体に似合わない繊細な音に魅了された。

アンコールがあり、モーツァルトのヴァイオリン協奏曲
第3番から第2楽章。
これも絶品。

休憩後の火の鳥、
全曲版は4管編成で、しかも、
バンダとして2階席パイプオルガン前にトランペット3人、
舞台後ろにワーグナーチューバ4人が控える編成は壮観。

この日のフィッシャーも、熱が入っていた。
途中、カフスを飛ばすほど、体全体を使っての指揮。
途中で破綻するのではないかと思うくらい、
スピード感のあるスリリングな演奏だった。

実はストラヴィンスキー三大バレエの第1回、
「春の祭典」は期待はずれだったため、
ブログにもアップしていなかったが、
今回のストラヴィンスキーはよかった。
12月に演奏される「ペトル−シュカ」は期待していいかな。

●名古屋フィルハーモニー交響楽団 
 第361回定期演奏会「夏風の中で」
 '09.9.4 愛知県芸術劇場コンサートホール 座席:3階L2-5

[指揮]ティエリー・フィッシャー
[ヴァイオリン]オーギュスタン・デュメイ


【ストラヴィンスキー三大バレエII】
ウェーベルン:牧歌「夏風の中で」
ベルク:ヴァイオリン協奏曲「ある天使の想い出に」
(アンコール)
モーツァルト:ヴァイオリン協奏曲第3番 第2楽章
(休憩)
ストラヴィンスキー:バレエ「火の鳥」全曲

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September 01, 2009

20世紀少年 <最終章> ぼくらの旗(堤幸彦監督)

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「20世紀少年」シリーズの最終作「ぼくらの旗」を見てきた。

もう二度と無理じゃないかと思えるほどのオールスターキャスト。
しかも原作のイメージを崩さない、というか
そっくりの配役には驚かされる。
ちょい役にも惜しみなく有名人が配されている。
地球防衛軍に高嶋政伸、ロンドンブーツ田村淳、
ライブの観客に吉田照美、原口何とかという物まね芸人、その他、大勢、
さらにステージでベースを弾くのはYMOの高橋幸宏と、
すぐに思い出せる役者だけでもずらりと名前が挙がる。
あっぱれというほかない。

ラストが原作とは異なると、事前にアナウンスされていた。
タイトルロールまでは、えっ、どこが?と思ったのだが、
そこからの10分間ですべてが語られる。
原作を読み終えたときの、
もやもやっとした感じではなくて、
なるほどそうなんだと、納得できる終わり方。

ただ、ケンヂが歌うあの歌は、好きになれない。
とっても違和感を感じるんだけど、どうなんだろう。

第1作を見たときは、低い評価だったが、
最終作にして傑作と呼べるシリーズとなった。
冒頭に、前作までのダイジェストを流してくれるので
1、2作を見逃した人でも十分に楽しめる。
見ておいてソンはない。

★★★★★

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