ディア・ドクター(西川美和監督)
西川美和監督の「ディア・ドクター」を公開初日に見てきた。
へき地の村で、診療所の医師・伊野(笑福亭鶴瓶)が
失踪した場面から映画が始まる。
刑事は、伊野の足取りを求めて、
看護師の大竹(余貴美子)など関係者や村人らに事情聴取をする。
そんななかで、次第に伊野の正体が明らかになってくる。
映画は回想しながら、伊野の人生を浮き彫りにしていく・・・
脚本から演出までを手掛ける西川監督。
前作の「ゆれる」同様、奥深い人間描写に感心した。
鶴瓶や余をはじめ、瑛太、香川照之、井川遥、八千草薫、
登場人物は多くないが、
それぞれに個性的で、これ以上ないというくらい
見事な演技を見せてくれた。
賛否が分かれるラストが素晴らしい(とワタシは思う)。
映画は早々にネタばれとなるので、
監督は、この作品をどのように締めくくるのかが、
一番気になっていた。
それがあのラスト。
見落としそうになるくらい、短いシーン。
「そうきたか、やられたっ」
お見事。
昨日、今年度上半期の直木賞候補作が発表された。
西川美和監督の小説「きのうの神さま」も選ばれている。
多才な人である。
★★★★★
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Comments
「ゆれる」が、すごく良かったので、
この映画も気になっていました。
るうかすさんが★5つもつけてるから、
よけいに見たくなっちゃいました~。
西川さんの直木賞候補作も読みたい。。。
Posted by: 百子 | July 02, 2009 11:58 PM
百子さん
は私にとって「ゆれる」は
'06年のナンバー1映画でした。
今回の作品は、分かりやすさから言ったら、
前作を超えるのではと思います。
「ゆれる」のラスト近く、
バスが横切る場面がありますよね。
あれを連想する場面がこの作品もあります。
バスではなくて電車ですが。
Posted by: るうかす | July 04, 2009 01:39 AM