重力ピエロ(森淳一監督)
森淳一監督、伊坂幸太郎原作の「重力ピエロ」を見た。
物語の舞台は仙台。
奥野泉水(加瀬亮)と奥野春(岡田将生)は仲の良い兄弟。
養蜂を営む父(小日向文世)と3人で暮らしていた。
市内で放火事件が立て続けに起きる。
春は落書きを消す仕事をしていたが、
落書きの場所が放火現場に近いことに気づき、
大学院で遺伝子工学を学ぶ泉水に相談する。
2人が事件の真相に迫るにつれ、
亡くなった母と奥野家族にまつわる忌まわしい過去が
次第に明らかになってくる・・・
キャスティングが絶妙。
主役の加瀬亮、岡田将生の兄弟と
父親の小日向は、はまり役といえる。
しかし、何といっても暴行犯役の
渡部篤郎の不気味な存在感がいい。
にやりと笑いながら自分勝手な主張をする姿にはぞっとした。
ミステリーではあるが、謎解きはそれほど重要ではなく、
親子の絆、兄弟愛を描いたヒューマン・ドラマとして仕上がっている。
「おれ達は最強の家族だ」という父親の言葉は、
血のつながりよりも大切なものを訴えていて、感動的。
では、映画は原作を超えたかというと、
残念ながらNo!かな。
★★★☆
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Comments
原作を読んだので(伊坂さんの本、大好きです)
この映画も気になっていました。
やっぱり、原作以上。。。っていうのは難しそうですね。
Posted by: 百子 | June 05, 2009 10:08 PM
百子さん
原作を読んでなければ、
もう半星加えてもよかったのですが、
どうしても比較してしまいますから、
こんな評価となりました。
でも映画はそれほど悪くはありませんでしたよ。
特に、本文でも書いたとおり、
キャスティングが絶妙でした。
しかし、今までに原作を超えた映画って・・・
思い浮かびません。
Posted by: るうかす | June 07, 2009 01:15 AM