男と点と線/山崎ナオコーラ
山崎ナオコーラの「男と点と線」を読んだ。
世界各地を舞台にした男と女の物語が、
軽いタッチで描かれている短編集。
特別にぐっとくるような感動作はないし、
どこにでもありそうな、いわば、とりとめもない話ばかり。
6つの短編は関連性がなく、
ひとつひとつが淡々と終わっていく。
特にファンタジーっぽく描かれた「邂逅」と、
高校生のデートを中心とした「膨張する話」は、
私には相性が合わなかったようだ。
ほかの作品にも、アンバランスで不思議な感覚の文節があるが、
私には稚拙としか読み取れなかった。
芥川賞候補作の「カツラ美容室別室」を読んだときの感想が、
「特に感じるものはなかった」
今回もまったく同じ。
当分、この作家の作品を手に取ることはないと思う。
★★
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