タチコギ/三羽省吾
三羽省吾の「タチコギ」を読んだ。
主人公の柿崎信郎は祖母の葬儀のため、
小学4年生の智郎を連れて
30年ぶりに故郷を訪れることになった。
智郎不登校になっており、信郎の悩みの種であった。
柿崎は小学生のころ「ノブ」と呼ばれ、
ウネリン、チクワ、タカオミ、ガボちゃん、ジャガ夫らの悪友と
毎日悪戯したり、野球をしたりと忙しい日々を送っていた。
しかしこの時期、故郷の鉱山は、
ストや外資系企業の買収などで大きく揺れていた・・・
柿崎信郎ことノブの少年時代と、
父親になった現在が交互に描かれる。
この小説の世界って重松清と似ている。
少し荒削りだけど、しんみりさせる場面もあって
まずまずといったところか。
最後の父親と男の子の会話の場面は
男の子の気持ちもよく分かって、
ハッピーエンドというわけではないが、
なかなか味わい深い終わり方になっている。
評価:★★★☆
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Posted by: 藍色 | August 07, 2010 02:49 AM