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May 09, 2009

グラン・トリノ(C・イーストウッド監督)

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C・イーストウッド監督の「グラン・トリノ」を見てきた。

古くからの街に住むフォードの元組立工で
朝鮮戦争の帰還兵ウォルト(C・イーストウッド)。
妻に先立たれてから楽しみと言えば、
愛犬のデイジーとビールを飲むこと、
そしてヴィンテージ・カー「グラン・トリノ」を
磨き上げることくらい。
近所の付き合いもほとんどなく、
息子たちや孫たちとの関係もうまくいっていない。

あるとき、隣に住むアジア系移民の少年タオ(ビー・バン)が
ウォルトのグラン・トリノを盗もうとする。
銃を向けて追い払ったのだが、
後に、タオは同じ移民のチンピラたちから
脅されていたことが分かる。
これをきっかけに、
ウォルトとタオやその家族は次第に打ち解けていく。
一方で、チンピラたちとの関係は悪化し、
とうとう、タオの姉スー(アーニー・ハー)や家族に災いが・・・

素晴らしい映画を見たあとの感動を、言葉に表すことは難しい。
事前のPRはあまりなかったが映画館はほぼ満席。
この映画の高い評価は、口コミでどんどん広がっているようだ。

「衝撃のラスト」という宣伝文句は、決して誇大ではない。
以前のイーストウッド映画であれば、問答無用で・・・
しかし監督が準備したエンディングは違った。

さらに葬儀の場面、走り抜けるグラン・トリノ、
そしてエンドロールにかけて流れるオリジナル曲。
歌っているのは、しゃがれ声のイーストウッド。
これには泣かされた。
余韻も満点で、今年一番の傑作。

評価:★★★★★

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Comments

上映をもう打ち切ってる映画館もあるんですけど、評判いいんですか?
おかげで大垣コロナまで行く羽目になりましたが、行ったかいがありました
今年は鑑賞6本目、DVDも含めると15本目ですが、間違いなくナンバーです。
観客は10数人でしたが、珍しく誰ひとりとしてエンドロールで帰る客がいませんでした。これ、大事ですよね。おかげでじゅうぶん余韻に浸ることができました
イーストウッドはもう出演はしないというウワサがあるようですが、こんな素晴らしい映画をもっと見せてほしいものですね。

Posted by: もんきち@某市役所職員 | May 30, 2009 12:54 AM

もんきちさん

私の周りでもグラン・トリノは評判いいですよ。
上映館は少なくなっても
ロングランすると思ってます。
もう一度、見に行こうかな。
このところ、いいなと思った映画は
2、3回、足を運ぶことが多いです。

Posted by: るうかす | May 31, 2009 12:02 AM

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