立川談春 25周年スペシャル独演会
談春の25周年スペシャルツアーの初日を、
名古屋市文化創造センターで見てきた。
平日で開演が18時30分はちょっときつい。
仕事が終わって猛ダッシュ、時間ぎりぎりに会場着。
前座の立川こはる、
若い、勢いがある、
でもまだまだ余裕がない。
それでも一気に聞かせるあたりは、
さすが談春の一番弟子。
中性的な魅力もあって、どう成長するのか楽しみ。
さて、登場した談春、まずは「おしくら」。
街道をゆく男三人衆、泊まった宿で、
夜の相手をしてくれる女性をさがす。
すると今、お酌をしてくれている女中2人が
「おしくら」と呼ばれる私娼だという。
あと一人足りない、
やっと見つけたのが大年増の尼さん。
翌朝、この尼さんをあてがわれた男が、
怒りをぶちまける物語。
女中の早口の方言が続くところは、
きっと笑う場面なんだろうけど、
私はスイッチが入らなかった。
仲入りの後、待ってました「紺屋高尾」。
明治の文豪、二葉亭四迷が英語の「I love you」を
「あなたとなら死んでもいい」と訳した話から入り、
花魁トップの高尾太夫と、
何の取り柄もない紺屋職人とのラブストーリーが始まった。
身分の違いはあれど、
久蔵も高尾も、本当に魅力ある男、女として語られる。
特に久蔵、こんな誠実な男に惚れられたら、
イヤと言う女性はいないのではないだろうか。
笑いあり、涙ありの人情噺を、堪能させてもらった。
●立川談春 25周年スペシャル独演会
’09.5.20 名古屋市芸術創造センター 座席:1階12列22
[演目]
立川こはる「家見舞」
立川談春「おしくら」
(仲入り)
立川談春「紺屋高尾」
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