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May 29, 2009

立川談春 25周年スペシャル独演会

談春の25周年スペシャルツアーの初日を、
名古屋市文化創造センターで見てきた。
平日で開演が18時30分はちょっときつい。
仕事が終わって猛ダッシュ、時間ぎりぎりに会場着。

前座の立川こはる、
若い、勢いがある、
でもまだまだ余裕がない。
それでも一気に聞かせるあたりは、
さすが談春の一番弟子。
中性的な魅力もあって、どう成長するのか楽しみ。

さて、登場した談春、まずは「おしくら」。
街道をゆく男三人衆、泊まった宿で、
夜の相手をしてくれる女性をさがす。
すると今、お酌をしてくれている女中2人が
「おしくら」と呼ばれる私娼だという。
あと一人足りない、
やっと見つけたのが大年増の尼さん。
翌朝、この尼さんをあてがわれた男が、
怒りをぶちまける物語。

女中の早口の方言が続くところは、
きっと笑う場面なんだろうけど、
私はスイッチが入らなかった。

仲入りの後、待ってました「紺屋高尾」。
明治の文豪、二葉亭四迷が英語の「I love you」を
「あなたとなら死んでもいい」と訳した話から入り、
花魁トップの高尾太夫と、
何の取り柄もない紺屋職人とのラブストーリーが始まった。

身分の違いはあれど、
久蔵も高尾も、本当に魅力ある男、女として語られる。
特に久蔵、こんな誠実な男に惚れられたら、
イヤと言う女性はいないのではないだろうか。

笑いあり、涙ありの人情噺を、堪能させてもらった。

●立川談春 25周年スペシャル独演会
 ’09.5.20 名古屋市芸術創造センター 座席:1階12列22

[演目]
立川こはる「家見舞」
立川談春「おしくら」
(仲入り)
立川談春「紺屋高尾」

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May 27, 2009

どこから行っても遠い町/川上弘美

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川上弘美の「どこから行っても遠い町」を読んだ。

舞台は都内のどこかにある小さな商店街。
魚屋、鳥肉屋、八百屋、料理店などに出入りする人たちが
11の短編の主人公。
1話ごとに語り手が代わり、それぞれ完結はしているが、
登場人物は少しずつ重なる連作短編集。

平凡な日常が淡々と描かれている。
登場する人物は日常の中で周りの多くの人と関係し、
ときに支えあって生きている。
そして、派手ではないけれど、
それぞれの人生に物語がある。

作品を締めくくる第11話は「ゆるく巻くかたつむりの殻」。
20年以上前に亡くなった魚屋の女房が語り手となり、
彼女の回想と今を生きる人たちの物語がつらなる。
ハッピーエンドでもないし、
何かが解決したわけでもないけれど、
美しい結びにため息が出た。

評価:★★★★★

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May 20, 2009

頼近美津子さん

最近はあまり見かけなかったが、
テレビやクラシックのコンサートなどで司会をされていた。
女子アナブームの走りとでも言うのだろうか、
美人で、語学堪能で、ピアノも得意、
民放に引き抜かれ、その局の御曹司と結婚したが、
数年後に夫を亡くし、お子さんを育てながらも
司会やクラシックのプランナーとして活躍、
そして53歳で亡くなった・・・
波乱万丈とは、彼女のような人生を言うのだろう。

一度だけ頼近さんを間近で見たことがある。
もう20年近く前、
小澤征爾とチェロのロストロポーヴィッチが、
桐朋学園大学の学生オケを引き連れて、
岐阜の山村を訪れたことがあった。
神社の境内やお寺などで、
クラシックは生まれて初めてというような
村民を相手に演奏して回るという音楽キャラバン隊。

私は事前に友人の村役場職員から情報を得、
仕事を休んで車を2時間走らせた。
このとき小澤とロストロポーヴィッチに
同行していたのが頼近さんだった。
その後、頼近さんはクラシックのプランナーとして
活躍するようになった。

後日、頼近さんのインタビューで、
2人の巨匠とのキャラバンが、
プランナーを始めるきっかけだったと知った。

あの日の頼近さんは、
サブリナパンツに白いブラウス(たぶん)。
裏方として小澤とロストロポーヴィッチを支えていて、
表には出なかったけど、存在感を感じた。

あまりに若すぎる死。
ご冥福をお祈りします。

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天使と悪魔(ロン・ハワード監督)

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ロン・ハワード監督の「天使と悪魔」を見てきた。

ボリュームのある内容を、
無理して2時間18分にまとめたので、
端折りすぎている点は致し方ないところか。
テンポの良さは抜群で、ぼうっとしていると、
もう次の殺人が起きている。
ラストのどんでん返しのまたどんでん返しは、
読み切れなかった。
エンターテイメントとして非常によく出来た映画。

映画に登場する場面はほとんど観光地なので、
それを追っているだけでも楽しい。
20数年前に新婚旅行で訪れた地、
懐かしい場面も少なくなかった。
サン・ピエトロ大聖堂のドームの上部まで
息を切らして登ったこともあったっけ。

エンドロールで流れる音楽、
なかなか迫力のある魅力的な曲だったんだけど、
どうしてみんな、席を立ってしまうんだろう。
映画は最後まで楽しんで欲しい。

評価:★★★★

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May 19, 2009

タチコギ/三羽省吾

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三羽省吾の「タチコギ」を読んだ。

主人公の柿崎信郎は祖母の葬儀のため、
小学4年生の智郎を連れて
30年ぶりに故郷を訪れることになった。
智郎不登校になっており、信郎の悩みの種であった。

柿崎は小学生のころ「ノブ」と呼ばれ、
ウネリン、チクワ、タカオミ、ガボちゃん、ジャガ夫らの悪友と
毎日悪戯したり、野球をしたりと忙しい日々を送っていた。
しかしこの時期、故郷の鉱山は、
ストや外資系企業の買収などで大きく揺れていた・・・

柿崎信郎ことノブの少年時代と、
父親になった現在が交互に描かれる。
この小説の世界って重松清と似ている。
少し荒削りだけど、しんみりさせる場面もあって
まずまずといったところか。
最後の父親と男の子の会話の場面は
男の子の気持ちもよく分かって、
ハッピーエンドというわけではないが、
なかなか味わい深い終わり方になっている。

評価:★★★☆

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May 18, 2009

山下達郎ライブツアー 2008〜2009

山下達郎ライブツアーを浜松市で聴いてきた。

公演日は4月9日だったが、
ライブのMCで本人が、
ツアー終了までウェブ上でのセットリスト公開は
しないでほしいとのお達しが。
最終日(5月11日)の中野サンプラザホールが終了したので
遅ればせながら、振り返ってみたい。

「完ぺき」なライブだった。
歌の素晴らしさはもちろんのこと、
バックバンドの演奏の質の高さ、
新旧のヒット曲を網羅した選曲、
達郎、56歳にして休憩なし3時間のステージに圧倒された。

“Sparkle”の心地よいギターの音色でライブは始まった。
“ドーナツ・ソング”“ついておいで”など、
まさか聴けるとは思わなかった曲が次々に登場。
そして名バラード“さよなら夏の日”“Forever Mine”で
会場が盛り上がった後、
おなじみアカペラコーナーへ。
季節外れのクリスマスソングが続き、
知らない人はいない、名曲中の名曲“クリスマス・イブ”。

“Get Back In Love”でしっとりとさせた後、
“Ride On Time”までのラスト4曲で会場内は最高潮に。
私のような高齢者が多い客席も、
ほぼ全員がスタンディング。

アンコールの1曲目が“ずっと一緒さ”。
ここでこの曲とは・・・
込み上げるものが我慢できなくなった。
懐かしの“Down Town”、
そして、アカペラの“Your Eyes”で
3時間のライブを締めくくった。

ツアーの前売り券はもちろん、全公演ソールドアウト。
これだけの人気があれば、
ドームやアリーナを使ってもいいところを
あえてホールでの公演にこだわるところが彼らしい。
今回は6年振りのライブだが、
これからはツアーを毎年やりたいとのこと。
まあ、いつも期待を裏切られているので
鵜呑みにはできない(笑)が。
この日のような完ぺきなパフォーマンスであれば、
新幹線を使ってでも見に行きたいと思った。

●山下達郎ライブツアー 2008〜2009
 '09.4.9 アクトシティ浜松 座席:1階12列33番

1.  Sparkle
2.  Jungle Swing
3.  Blow
4.  ドーナツ・ソング
5.  夏への扉
6.  ついておいで
7.  Paper Doll
8.  さよなら夏の日
9.  Forever Mine
10. バラ色の人生〜ラヴィアンローズ
11. Chapel of Dreams
12. Have Yourself A Merry Little Christmas
13. クリスマス・イブ
14. 蒼氓
15. Get Back In Love
16. Bomber
17. Let's Dance Baby
18. 高気圧ガール
19. Ride On Time
(アンコール)
20. ずっと一緒さ
21. アトムの子
22. Down Town
23. Your Eyes

Bass : 伊藤広規
Keyboard : 難波弘之
Guitar : 佐橋佳幸
Sax : 土岐英史
Drums : 小笠原拓海
Keyboard : 柴田俊文
Chorus : 佐々木久美
Chorus : 国分友里恵
Chorus : 三谷泰広

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May 17, 2009

「地デジカ」が好き

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ちまたで評判が悪い「地デジカ」。
でも、このキャラ、じっくりみると
なかなか味わい深いと思う。

真んまるの目と鼻、
アンテナの形のツノもよく出来ているし、
「地デジ化」をもじった名称もいい。
そして何よりも、黄色のスクール水着がキュート。

草なぎさんくんが戻ってきたら、
出番が少なくなってしまうのかな。
個人的にはぜひ一度お会いしたい。
そして2ショット写真、熱望!

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May 12, 2009

見られなかったVS岡山戦

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5月9日はFC岐阜のホームゲームで対ファジアーノ岡山戦。
応援に行くつもりだった。

この日は14時30分からサラマンカホールで
クリスチャン・ツィメルマンのピアノリサイタル。
16時30分に終演し、競技場へ向かおうとした。
17時のキックオフには間に合わないが、
それ急げと、車に乗った。

ところが、チケットが無い。
どうやら自宅に忘れてきたらしい。
当日券を買うのもしゃくなので、
今回は競技場での応援をあきらめ帰宅した。

夜、ネットで結果を知ってため息。
4-0で岐阜の完勝。
FWの西川はハットトリックだという。
なんでこんな試合を見なかったんだろう・・・
なんか自己嫌悪・・・

次戦は5月25日、
チケットは手元にあるけれど、この日は仕事で静岡。
これで当分、ホームでの勝利の場面は見られそうもない。
ちなみに静岡の出張は、なぜかエコパスタジアム。
フットボール観戦ではありません。

写真はハットトリックの西川選手。
4月にイベントで見たけど、背が高くてかっこいい。
写真、勝手に使わせていただきます。

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May 11, 2009

退出ゲーム/初野 晴

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初野晴の「退出ゲーム」を読んだ。
退屈だった。
薄い短編小説集だったので無理して読了した。
いわゆる青春ミステリーとか学園ミステリーとか呼ばれる
ジャンルに属する作品で、
ネットで検索すると、それなりに高い評価を得ている。
しかし私は相性が良くなかったということで・・・
詳細は省略。

評価:★

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May 10, 2009

クリスチャン・ツィメルマン ピアノ・リサイタル

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クリスチャン・ツィメルマンのピアノ・リサイタルに行ってきた。

会場は岐阜市のサラマンカホール。
ツィメルマンを800席ほどの小さな音楽ホールで聴ける幸せ。
しかもチケットは安価。
S席が5,000円、一緒に行った長女は学制券で半額。
普段はなかなか満席にならないこのホールでも
チケットは完売だったらしい。
実はツィメルマン、このホールは2回目、
今では考えられないが、前回は空席が目立っていた。

さて今回のリサイタルはプログラムが魅力的。
ベートーヴェンの作品111がメインと思いきや、この曲は前半に。
最後に持ってきたのは、
シマノフスキの「ポーランド民謡の主題による変奏曲」。
聴いたことのない曲だった。

前半のベートーヴェン、
CDには名盤が数々あれど、
この日のツィメルマンは、
デュナーミクをこれ以上ないくらいに広く取り非常に刺激的。
私のほぼ理想とする演奏であった。
特に2楽章の変奏曲は印象に残る演奏となった。

後半のシマノフスキは、最初に民謡風の主題が弾かれ、
その後は変奏曲となる。
繊細かつ華麗、技巧的にも最高のレヴェル。
自信に満ちたツィメルマンの姿と笑顔を目の前にして、
演奏後、拍手をしながらも放心状態となった。

この日のアンコールはなし。
会場が明るくなってからも観客の拍手は鳴り止まず、
やっとステージに戻ってくれたツィメルマンに、
私を含め多くの観客が、
スタンディングオベーションで賞賛の念を表した。

●クリスチャン・ツィメルマン ピアノ・リサイタル
 '09.5.9 サラマンカホール 座席:N-3

J.S.バッハ:「6つのパルティータ」より 第2番 ハ短調 BWV826
ベートーヴェン:ピアノ・ソナタ 第32番 ハ短調 作品111
(休憩)
ブラームス:4つの小品 作品119
シマノフスキ:ポーランド民謡の主題による変奏曲 作品10

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May 09, 2009

グラン・トリノ(C・イーストウッド監督)

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C・イーストウッド監督の「グラン・トリノ」を見てきた。

古くからの街に住むフォードの元組立工で
朝鮮戦争の帰還兵ウォルト(C・イーストウッド)。
妻に先立たれてから楽しみと言えば、
愛犬のデイジーとビールを飲むこと、
そしてヴィンテージ・カー「グラン・トリノ」を
磨き上げることくらい。
近所の付き合いもほとんどなく、
息子たちや孫たちとの関係もうまくいっていない。

あるとき、隣に住むアジア系移民の少年タオ(ビー・バン)が
ウォルトのグラン・トリノを盗もうとする。
銃を向けて追い払ったのだが、
後に、タオは同じ移民のチンピラたちから
脅されていたことが分かる。
これをきっかけに、
ウォルトとタオやその家族は次第に打ち解けていく。
一方で、チンピラたちとの関係は悪化し、
とうとう、タオの姉スー(アーニー・ハー)や家族に災いが・・・

素晴らしい映画を見たあとの感動を、言葉に表すことは難しい。
事前のPRはあまりなかったが映画館はほぼ満席。
この映画の高い評価は、口コミでどんどん広がっているようだ。

「衝撃のラスト」という宣伝文句は、決して誇大ではない。
以前のイーストウッド映画であれば、問答無用で・・・
しかし監督が準備したエンディングは違った。

さらに葬儀の場面、走り抜けるグラン・トリノ、
そしてエンドロールにかけて流れるオリジナル曲。
歌っているのは、しゃがれ声のイーストウッド。
これには泣かされた。
余韻も満点で、今年一番の傑作。

評価:★★★★★

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May 08, 2009

'78年6月の鑑賞映画

GWが終わっても、部屋の整理はまだ続いている。
学生時代のノートが出てきてからは
ペースが大幅にダウン。
端っこに書いてあるイラストや意味不明の落書きが楽しい。

当時の映画鑑賞のメモも見つかった。
メモというか、単に日付とタイトルが記してあるだけのもの。
大学2年の6月は1カ月に33本見たらしい。
確かに学生時代は年200本以上見ていたから、
1カ月でこの数字もおかしくない。
ただ、情けないことに、
タイトルから内容を思い出せない映画が多いのは、
印象が薄かったのか、あるいは私の加齢によるものか・・・

《1978年6月の鑑賞映画》※カッコ内は監督
1日 情事の方程式(根岸吉太郎)
2日 市民ケーン(O・ウェルズ)
3日 杳子(伴睦人)
6日 ニューヨーク・ニューヨーク(M・スコセッシ)
    アリスの恋(M・スコセッシ)
10日 八月の濡れた砂(藤田敏八)
    ボクサー(寺山修司)
11日 ビリティス(D・ハミルトン)
12日 ジュリア(F・ジンネマン)
13日 ピクニック(J・ルノワール)
    鬼火(L・マル)
    素晴らしき放浪者(J・ルノワール)
14日 沈黙(I・ベルイマン)
15日 サード(東陽一)
    青春の蹉跌(神代辰巳)
    ダブル・クラッチ(山根成之)
16日 刑事マルティン・ベック(B・ヴィデルベルイ)
17日 事件(野村芳太郎)
21日 少女ムシェット(R・ブレッソン)
    白夜(R・ブレッソン)
22日 ホワイト・バッファロー(J・リー・トンプソン)
23日 フォロー・ミー(C・ リード)
24日 スター・ウォーズ(G・ルーカス)
27日 マイ・ラブ(C・ルルーシュ) 
    ジョアンナ(M・サーン)
    デカメロン(ピエル・P・パゾリーニ)
    カンタベリー物語(ピエル・P・パゾリーニ)
28日 花弁のしずく(田中登)
    牝猫たちの夜(田中登)
    マル秘女郎責め地獄(田中登)
    マル秘色情めす市場(田中登)
    実録阿部定(田中登)
30日 雲霧仁左衛門(五社英雄)

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May 06, 2009

「おおきな木」スペシャルイベント

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子どもの日の5月5日、
岐阜市にある絵本の店「おおきな木」の
15周年記念イベントに参加してきた。

午前中は第一部として、
絵本作家の高畠純さんと長谷川義史さんの指導で、
それぞれ「おもしろがさをつくろう」
「けしょうまわしをつくろう」という
2つのワークショップ。
親子が対象なので、私は見ているだけ。
化粧回しは、最後に土俵入りもして
子どもたちはとてもうれしそう。

午後からは第二部として、
店長の杉山三四郎さんによる
「さんしろう絵本ライブ」。
午前中のお二人に加え、
内田麟太郎さんもゲストで登場するという豪華版。

絵本ライブというのは、
大きなスクリーンに映し出した絵本を見ながら、
さんしろうさんがギターの弾き語りをするというもの。
店長ならしろうとじゃん、なんて侮ってはいけない。
CDを2枚出しているプロなのである。
この日はバックにキーボード、ベース、パーカッションの3人を従え、
ハーモニカを吹きながら、ギターも弾き、歌も歌う、
さらには司会進行役もと、八面六臂の活躍。

ゲストは絵本の読み聞かせだけではなく、
歌や楽器の演奏にも参加。
3人がお父さん、お母さん、子ども役でセリフを語り、
さんしろうさんが歌を歌った「ワニぼうのこいのぼり」は
胸にじんと来た。

長谷川さんはウクレレ片手に
リードヴォーカルで2曲を歌い上げた。
「ようちえんのブルース」と「じゃがいもポテトくん」
最高です!
長谷川さんは、ライブ紙芝居という、
その場で模造紙に絵を描きながら、
物語を作っていくパフォーマンスも披露した。

この作家、実はこの日初めて知った。
帰りに2冊を購入してわが家の本棚に並べた。
もちろんサイン入りで。

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絵本のお店、夢のある仕事だけど、
現実は厳しいだろうな、きっと。
本離れが言われて久しいが、
これから20年、30年先も、
岐阜の子どもたちに夢を与えてくれていることを祈りたい。

●おおきな木15周年記念スペシャルイベント
 '09.5.5 岐阜県民ホール未来会館

《第1部 アートであそぼう!》
 A. 高畠純さんと「おもしろがさをつくろう」
 B. 長谷川義史さんと「けしょうまわしをつくろう」
《第2部 さんしろう絵本ライブ》
 ゲスト 内田麟太郎 高畠純 長谷川義史

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May 05, 2009

スラムドッグ$ミリオネア(D・ボイル監督)

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ダニー・ボイル監督の「スラムドッグ$ミリオネア」を見た。
アカデミー賞の主要8部門受賞作。

インド・ムンバイのストリートチルドレンだったジャマール(デヴ・パテル)が、
テレビ番組「クイズ・ミリオネア」で、
10億ルピーを手にするまでの物語。

ドラマは、クイズをあと1問を残したところから始まる。
最後の問題は翌日、ジャマールがスタジオを出たところで
イカサマの疑いで逮捕される。
まともな教育を受けていない彼が、
こんなにも正解を出せるわけがないというのだ。
取り締まり室で、彼はこれまでの経緯を語り始める・・・。

これはラブストーリーだ。
ジャマールは幼いころに出会った少女ラティカ(フリーダ・ピント)を
一途に思い続ける。
それがクイズ番組への出演のきっかけになり、
最後はすべてを手に入れるという夢のような話。

番組のスタジオ、警察の取り締まり室、
そして育ってきたムンバイの街の3つの場面がテンポ良く展開していき、
スリルとサスペンス、そしてロマンあふれる物語となっている。

世界的に活躍するインド人作曲家A・R・ラーマンが手掛けた音楽は、
躍動感にあふれていてすばらしい。
この映画をさらに魅力あるものにしている。

ラストのダンスはインド映画を意識してだろうか。
これも良かった。

評価:★★★★★

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May 04, 2009

部屋の整理

GWの目標のひとつが身のまわりの整理。
昨年のリフォームのときからの続きで、
私が使っていた部屋を次女に譲らなければならない。
ところがその部屋をまだ空にできなくて苦労している。

捨てられないのだ。
本、レコード、CD、その他、たぶん他の人からは
「ごみ」にしか見えないものがいろいろ・・・

今の作業は、捨てられないものを、
倉庫に持って行くこと。
倉庫にはスチールラックを購入して設置。
しかしあっという間に一杯になってしまい、
結局は床に段ボール箱を並べておくことに。
倉庫はとんでもなく広いので、
置き場所にはまったく困らない。

あと3日で部屋を完全にカラにするため、
今日も朝から作業開始。

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まだこんなのが残ってた 高校時代に読んだ“MEN'S CLUB”

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これは大学4年のとき ジョン・レノンが射殺された翌日の新聞

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ポールが大麻所持で逮捕 手前は購入した武道館のチケットのコピー

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定期購読していた「スイング・ジャーナル」

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学生時代につくっていた映画サークル「シネシネ」の機関紙

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May 03, 2009

第12節 FC岐阜vs東京ヴェルディ

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今シーズン初めての観戦。
結果は0-0のスコアレス・ドロー。
昨年からの、私の観戦未勝利はさらに続く。

さて今シーズンはメンバーががらりと変わり若返ったFC岐阜。
応援していた選手が見られなくなったのはさみしいが、
財政的にも致し方ないこと。
しかし、この日はゴールデンウィークの真っ最中、
天気もいいし、小学生以下は無料。
これで観客4,860人はちょっと厳しいか。

この日はふだんDFの菊池完がボランチの位置。
冨成、川島、田中、秋田のディフェンスラインは
東京のFW、元日本代表の大黒やレアンドロを抑えて
よく機能していたと思う。
ただ、これは昨年もそうだったんだけど、
中盤で試合を組み立てる選手がいない。
今のチーム内に見当たらないのであれば
補強したいところなんだけど・・・。

次回の観戦は9日、VSファジアーノ岡山。

《今シーズンの観戦歴》
△ 5月 2日 vs東京ヴェルディ 0-0

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May 02, 2009

おっぱいバレー(羽住英一郎監督)

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羽住英一郎監督の「おっぱいバレー」を見た。

新しい中学校に赴任した
美人教師の寺嶋美香子(綾瀬はるか)。
早速、男子バレー部の顧問を任された。
廃部寸前で全くやる気がない部員たちに対し、
試合に勝ったら先生のおっぱいを見せるという、
とんでもない約束をしてしまう。
是が非でも先生のおっぱいを見ようと
必死に練習する部員たち・・・。

冒頭のつかみが最高。
いきなり一本背負いでもくらったようなオープニングだった。
こう来たのかよって。
そして朝礼で、綾瀬はるか扮する女性教師が
「どうてい、どうてい」と連呼し、鼻血ブ〜
参りました(笑)

物語は、くだらないって言えばそのとおりで、
女性からすると、
思春期の男の子の驚くべき執念には
呆れてしまうのではないか。
男性なら思い当たる節がいろいろあって、
少なからず共感できるはずだ。

この映画の良さは、サブストーリーとして、
女性教師の成長していく過程を描いているところ。
恩師とのエピソードには、うるっと来た。
この映画で泣かされるとは思わなかった。

マイナス点は、音楽の使い方。
70年代後半という時代設定で、
40、50代には懐かしい歌謡曲が次々に登場する。
しかし、場面にどんぴしゃの曲かというと必ずしもそうではない。
どうして?と、何度も疑問に思った。

評価:★★★★☆

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May 01, 2009

ファミリーポートレイト/桜庭一樹

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桜庭一樹の「ファミリーポートレイト」を読んだ。

作品は二部構成で、第一部は『旅』。
主人公はマコとその娘のコマコで、
2人の逃避行と破滅的な日々を描いている。
母のマコから虐待を受けながらも、
なおもマコを愛し、どこまでもついていく、けなげなコマコ。

第二部は『セルフポートレイト』。
17歳となったコマコ、
自堕落な生活を送るうちに男を知り、女を知る。
やがて、子どもの頃からずっと続けていた読書が
コマコを救うことになる・・・

いつものことながら、
この作家の話の展開には圧倒される。
特に第一部。
「葬式婚礼」という
本当にあるのか無いのか分からない怪しげな風習の場面など、
エログロそのもので吐き気を催すほど。
その後も、現実離れした毒のあるおとぎ話が続く。

第二部は、コマコのサクセスストーリー。
十代で廃人同然となっていたコマコだったが、
書くことで少しずつ生きる力をつけ、
ついには独り立ちする。

文学界の描き方も生々しい。
文学賞の発表を待つ間の緊張感や、
授賞式での様子などは、
自叙伝的に書かれているのではないか。

評価:★★★★★

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