METライブビューイング「ランメルモールのルチア」
METライブビューイングを見てきた。
ドニゼッティのオペラ「ランメルモールのルチア」。
NYメトロポリタン・オペラのライヴ映像の上映で
12月の「ファウストの劫罰」、
1月の「マスネ」に続いて3回目の鑑賞。
タイトルロールのアンナ・ネトレプコ。
産後のためかふっくらしていた。
しかし歌と演技は相変わらずうまい。
一番の見せどころ「狂乱の場」では
鬼気迫る演技で圧倒された。
兄エンリーコ(マリウス・クヴィーチェン)は、
見た目がいかにも悪役で、しかも憎たらしいほどの演技。
ライモンド役のバス(イルダール・アブドラザコフ)も
安定感があって安心して見ていられた。
ルチアの恋人エドガルド(ピオトル・ベチャワ)は、
体調不良のロランド・ビリャソンの代役。
声はいいが、演技はいまひとつ。
他がすごかっただけに、余り印象に残らなかった。
指揮はマルコ・アルミリアート。
ハープの安楽真理子さんもソロの場面で大活躍、
日本人としてうれしい。
演出はマリー・ジンマーマン。
古典的な手法で、細部まで演技を指示しているようだ。
ラストシーンでルチアの亡霊がエドガルドと口づけをする場面、
予想外でなかなかドラマチックな演出だった。
幕間のインタビューやバックステージでの転換の様子は
毎回楽しみのひとつとなっている。
時間を惜しんで動き回る裏方たちをのぞき見るのは
とても楽しい。
名古屋でのライブビューイング、
見に行くたびに観客が増えているようだ。
1日1回(午前中)、1週間のみの上映で、
勤め人としては時間を作るのが大変。
そのためか客席の多くは女性かリタイア層。
今後「蝶々夫人」「夢遊病の女」(デッセィとフローレスが共演)、
「ラ・チェネレントラ」と続く。
だんだん良い席を取るのが難しくなってきそう。
特に「夢遊病の女」は演出が、
今回と同じマリー・ジンマーマン。
舞台を現代に移し劇中劇となっていると、
幕間のインタビューで本人が述べていた。
期待大だ。
The comments to this entry are closed.
Comments