プライド(金子修介監督)
一条ゆかり原作、金子修介監督の「プライド」を見た。
名門音大に通うお嬢さま、麻見志緒(ステファニー)と、
二流の音大に通う貧乏苦学生、緑川萌(満島ひかり)。
対照的な2人に共通する夢は、
いつか一流のオペラ歌手として脚光を浴びること。
そんなライバル同士に、レコード会社の御曹司、神野(及川光博)と、
志緒の音大の同級生、蘭丸(渡辺大)がからみ、
音楽に恋愛に、熾烈なバトルを繰り広げる。
原作のコミックは未読なので先入観無しで見られた。
まずは主役の2人、とにかく歌がうまい!
オペラのアリアを歌う場面は吹き替えだったが、
ポップスを歌わせたらプロ並み、というか2人ともプロ?
特にデュエットするレオン・ラッセルの名曲“A song for you”は、
鳥肌が立つくらいだった。
でも、最後に歌うオリジナルは曲、詞ともに今ひとつだったかな。
そして何よりもベタなストーリーがいい。
世界的なオペラ歌手の娘が、
ある日突然、父親の破産により銀座のクラブで歌い始める。
そこへお金に困ったライバルの貧乏学生が
ホステスのアルバイトとして入ってきた・・・
なわけないじゃないと思いながらも、最後まで楽しんでしまった。
ちょっと暗めの映像といい、わざとらしい演技といい、
突っ込みどころいっぱいの演出ってテレビの昼ドラ?
一方で、プッチーニのジャンニ・スキッキ」から「私のお父さん」や、
モーツァルトの「魔笛」から「夜の女王のアリア」など、
オペラの名アリアを散りばめ、
新国立劇場も登場するなど、オペラファンも意識している。
志緒と萌がウィーン、ミラノへ留学に旅立つシーンがラスト。
この先を見たいのはやまやまだが、
映画館、全然客入ってなかったし(3人で見に行って、他に客なし)、
続編は無理だろうね、きっと。
評価:★★★★
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