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February 27, 2009

ケーキ店のポイントカード

次女の誕生日だったので
帰りにケーキを買いに行った。
あまり訪れたことがないけど、
地元ではとっても有名なお店。
”・・・d'Amour”

ケーキを5つで2,997円。
前回、半年前に買ったときにいただいた
ポイントカードが車内にあったので提示した。
500円ごとにスタンプを1つ押してもらえるようだ。
えっ2,997円?スタンプは5つ、それとも6つ?

結論から言うと、5つだった。
あと3円でもう1つ。
別にこだわるわけじゃないけど、
サービスしてくれてもいいのにな、というのが正直な感想。
まあ、当分この店に行くことはないと思うけど。

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February 25, 2009

「赤テント」のちらし

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書類を整理していたら、芝居のちらしが出てきた。

唐十郎率いる「状況劇場」、通称「赤テント」。
初めて見たのは18歳の春だった。
テントの芝居小屋は近くの郊外型スーパーの駐車場に立っていた。
外から見たテントは意外に小さい。
中へ入るとテントいっぱいに観客が座っている。
まだ外にたくさんの人が並んでいたので、
とても全員は入れないと思った。
ところが少しずつ詰めていくと、
あら不思議、全員入場することができた。

芝居が始まった。
つばや汗を飛ばしながらの熱演、
意味不明のセリフが飛び交う。
すべてが新鮮で衝撃的で、
終演したときには放心状態となっていた。
かくして、芝居大好き少年の誕生。

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February 14, 2009

テンペスト(上 若夏の巻、下 花風の巻)/池上永一

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池上永一の「テンペスト」上下巻を読んだ。
各400ページ以上、しかも2段組みという、
とんでもないボリュームだが、
読み始めたら止まらなかった。

十九世紀、琉球王朝の末期が舞台。
孫家に生まれた真鶴は、とてつもない才知の持ち主。
しかし女であるがゆえに、学問をすることができない。
王宮に入ることも不可能であった。
不満を抱いた彼女は、性別を偽り、
宦官(かんがん)・孫寧温として難関の科試を突破。
役人として琉球のために尽くそうとする。

しかし時代は大きく変わろうとしていた。
琉球が国家滅亡の危機を迎える中、
真鶴は波瀾万丈の人生を歩むことになる・・・

個性的な人物が次から次へと登場して、
本の帯にある、作家、有川浩の言葉
「ルール無用の大河ジェットコースター、
乗車中の高揚感にご注意願います」に、
これって大げさだろうと思いながらも、
うんうん、そうそうとうなずいてしまう。

兄の嗣勇に、寧温の良きライバル朝薫、薩摩藩士の雅博、
どこまでも堕ちていく真牛、
御内原で出世していく思戸、真鶴の親友の真美那・・・
だれもがいい味を出している。
ただ、清国の宦官・徐丁垓だけは、ちょっとどうかな?
気持ちが悪いというか、
女性ならこの表現はひいてしまうのでは。

今まで琉球の歴史、特に近代史については
まったく知識も関心もなかった。
国内は30代までに大方、訪ね歩いているが
沖縄は一度も訪れたこともない。
しかしこの小説を読んで、俄然、興味を持った。

この作品、本屋大賞にノミネートされているが、
本命「出星前夜」の対抗馬か。

評価:★★★★★

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February 12, 2009

チェ 39歳 別れの手紙(S・ソダーバーグ監督)

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S・ソダーバーグ監督の「チェ 39歳 別れの手紙」を見た。
「チェ 28歳の手紙」の第二部となっている。

キューバ革命に成功したチェ・ゲバラ(ベニチオ・デル・トロ)は、
政権幹部の地位を捨てて突然、姿を消した。
キューバの指導者でゲバラの盟友でもあるカストロ(デミアン・ビチル)は、
彼からの手紙を発表。
そこには新たな革命の戦いに身を投じたいとの
ゲバラの決意が書かれていた。

彼が向かったのは、独裁軍事政権下の南米ボリビア。
反政府ゲリラ部隊を組織するが、
共産党からも地元の農民からも支持されない。
一方、政府はゲリラ掃討のため
米国の肝いりで特殊部隊を組織する・・・

映画はゲバラのボリビアでの行動を
時系列で淡々と追っていく。
食糧や医薬品が不足し、
ゲバラ自身も持病の喘息の発作に苦しむ姿は
痛々しく目を覆いたくなる。

やがて政府軍に捕らえられるゲバラ。
処刑のシーンからのソダーバーグ監督の演出が圧倒的。
カメラアングルがゲバラの視線になる。
銃弾に崩れ落ちていき、視線は地面を見つめ、
やがて意識がなくなるようにフェイドアウトしていく。

最後に思いがけないシーンが短く挿入される。
キューバに向かう船上でのゲバラの姿。
若々しくて希望に満ちた表情がまぶしい。

エンドロールは全くの無音。
革命に命を捧げたゲバラや仲間たちへの
レクイエムだろうか。

評価:★★★★★

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February 11, 2009

黒百合/多島斗志之

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多島斗志之の「黒百合」を読んだ。

昭和27年の夏休み、東京に住む14歳の進は,
父の友人が所有する六甲山の別荘に招かれる。
そこに住む一人っ子の一彦と2人で遊んでいるうちに
近くの立派な別荘に住む香と出会う。
同い年の3人はお互い引かれ合い、毎日会うようになる・・・

と、ストーリーだけを追っていくと、
少年少女の「思い出の夏」の物語。
しかし途中で、進と一彦の父親の青春時代や、
香の叔母、日登美の過去の話が挿入され、
2件の殺人事件が起きる。
犯人はいったいだれなのか、読者は最後の最後に知らされる。
これが実に巧妙なトリック、完全にだまされてしまった。
改めて読み返すと、西暦と昭和の元号を使い分けていたり、
細かい点でも、著者がうまく読者を誤導するように書かれている。

参った!本格ミステリーの面白さを堪能できる傑作。

評価:★★★★★

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February 08, 2009

新たな楽しみ見つけた

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新しい楽しみを見つけた。
お風呂に入りながら読書すること。
お風呂でも読める本って市販されているけど
わざわざ買わない。
倉庫や書庫を整理し資源回収に出そうと思っていた古い本を
お風呂に持ち込んで読んでいる。
読んだら捨ててしまうことになるが、
どうせ処分するつもりだったので惜しくはない。

まず手にしたのは宮本輝の短編「錦繍」。
読みながらモーツァルトが聴きたくなる1冊。
今夜で読み終えそうなので、
次回作は司馬遼太郎の「竜馬がゆく」にしようかな。
これは随分時間が掛かりそう。

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February 07, 2009

名古屋フィル第352回定期

受験が終わったばかりの長女と次女とで
名古屋フィルハーモニー交響楽団の
第355回定期演奏会に出掛けた。

今年度は地味な、いわばマニアックなプログラムが続く定期だが、
この日は未完成とマーラー1番という
ポピュラーな組み合わせのためだろう、チケットは完売。
当日券もなしという盛況ぶりだった。

未完成は、意外に生では聴く機会が少ない。
特に印象に残っている公演もない。
あとのマーラーでもそうだったが、
クラリネット首席のティモシー・カーターが本当にうまい。
まだ若いし、そのうち別のオケに移っちゃうんだろうな。

藤倉大の協奏曲は苦手な現代音楽だったが
最後まで緊張感が持続して、
興味深く聴くことができた。
音楽を聴いたというより、
何かイベントに立ち会ったというような印象。
最後にトイピアノが使っているところが洒落ている。

休憩をはさんでマーラー。
指揮のフィッシャーは軽快に飛ばす、飛ばす。
何度もテンポを揺らし、聴き手に刺激を与える。
4楽章も終盤になると怒濤のようにオケをあおる。
よってミスもたびたび散見されたが、
それほど気にならなかった。
それでも、4楽章でのトランペットのミスは余りにも惜しい。
あれが無ければ・・・

●名古屋フィルハーモニー交響楽団第355回定期演奏会
 「未完成+巨人」
 '09.2.21 愛知県芸術劇場コンサートホール 座席:3階L2列35
指揮:ティエリー・フィッシャー
ピアノ:小川典子

シューベルト:交響曲第7番ロ短調「未完成」
藤倉大:「アンペール」ピアノと管弦楽のための協奏曲
<委嘱新作日本初演、英フィルハーモニア管弦楽団との共同委嘱>
(休憩)
マーラー:交響曲第1番ニ長調『巨人』

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February 05, 2009

コンランショップのノート購入

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久しぶりに訪れた「ザ・コンランショプ」。
ぶらぶらと一周したあとに購入したのは
仕事用のノート。
ちょうど新しいものを探していたところだった。

レジに並んでいるとき目についたのが「マンステラ」。
大きさも手ごろだったので、
合いそうなアルミ製のフラワーベースとともに購入。

さらに、スチール製のブックエンドセットが
安くなっていたので、これも購入。

「吉田カバン」とコラボした
「CONRAN×PORTER」のバッグも
購入しようか迷っている。
この店に並んでいる商品は
どれも魅力的で欲しくなってしまう。

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February 02, 2009

プライド(金子修介監督)

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一条ゆかり原作、金子修介監督の「プライド」を見た。

名門音大に通うお嬢さま、麻見志緒(ステファニー)と、
二流の音大に通う貧乏苦学生、緑川萌(満島ひかり)。
対照的な2人に共通する夢は、
いつか一流のオペラ歌手として脚光を浴びること。
そんなライバル同士に、レコード会社の御曹司、神野(及川光博)と、
志緒の音大の同級生、蘭丸(渡辺大)がからみ、
音楽に恋愛に、熾烈なバトルを繰り広げる。

原作のコミックは未読なので先入観無しで見られた。
まずは主役の2人、とにかく歌がうまい!
オペラのアリアを歌う場面は吹き替えだったが、
ポップスを歌わせたらプロ並み、というか2人ともプロ?
特にデュエットするレオン・ラッセルの名曲“A song for you”は、
鳥肌が立つくらいだった。
でも、最後に歌うオリジナルは曲、詞ともに今ひとつだったかな。

そして何よりもベタなストーリーがいい。
世界的なオペラ歌手の娘が、
ある日突然、父親の破産により銀座のクラブで歌い始める。
そこへお金に困ったライバルの貧乏学生が
ホステスのアルバイトとして入ってきた・・・
なわけないじゃないと思いながらも、最後まで楽しんでしまった。
ちょっと暗めの映像といい、わざとらしい演技といい、
突っ込みどころいっぱいの演出ってテレビの昼ドラ?

一方で、プッチーニのジャンニ・スキッキ」から「私のお父さん」や、
モーツァルトの「魔笛」から「夜の女王のアリア」など、
オペラの名アリアを散りばめ、
新国立劇場も登場するなど、オペラファンも意識している。

志緒と萌がウィーン、ミラノへ留学に旅立つシーンがラスト。
この先を見たいのはやまやまだが、
映画館、全然客入ってなかったし(3人で見に行って、他に客なし)、
続編は無理だろうね、きっと。

評価:★★★★

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February 01, 2009

チェ 28歳の革命(S・ソダーバーグ監督)

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スティーブン・ソダーバーグ監督の「チェ 28歳の革命」を見た。

チェ・ゲバラの伝記ドラマ2部作の第1弾。
メキシコで出会ったフィデル・カストロとともに、
キューバ革命を成し遂げるまでを描いている。
国連での演説や米国マスコミのインタビューを巧みに挿入し、
まるでドキュメンタリーを見ているような映像が続く。
一方、説明は最小限、
エピソードが時々、時系列を行き来するので、
ゲバラやキューバ革命に関する予備知識がないと厳しいかも。

ゲバラに扮するのはベニチオ・デル・トロ
見た目はそのまま! 
まさにはまり役といえる。
プロデューサーを兼ねているだけあって、
この作品への思い入れが伝わってくる。
兵士たちに文字の読み書きを教えたりしながらも、
軍規を破った脱走兵士は公開処刑するなど、
優しさと厳しさを併せ持つゲバラを熱演した。

ゲバラを描いた映画としては、何年か前に見た
モーターサイクル・ダイアリーズ」(W・サレス監督)の方が面白い。
喘息持ちの医学生がどうして革命家を目指したのかが、
この映画には描かれている。

しかし映画はまだ半分残っている。
評価は、後半部「39歳別れの手紙」を見てからにしよう。

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