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December 28, 2008

金守珍演出「向日葵の柩」

Dsc05810

もう随分前になるが12月1日、
アーラコレクション第一弾、
金守珍演出の芝居「向日葵の柩」を見てきた。

アーラ(aLa)というのは可児市文化創造センターの愛称。
このホールが制作し、全国に情報発信する演劇の
最初の作品が「向日葵の柩」。
本は柳美里が17年前に書き今回が再演。
演出が新宿梁山泊の金守珍となれば、
芝居の仕上がりは大体想像がつく。
新宿梁山泊はその昔、3作品ほど見ている。

さてこの芝居は、妻に逃げられた父(藤川一歩)と、
東大医学部を目指す浪人生の兄(山口馬木也)、
女子高生の妹(山田ひとみ)、
在日朝鮮人家族3人の物語。

舞台美術はシンプルながらもよく考えられている。
ステージ正面は室内となっており、
奥の障子を隔てて外側に自転車が折り重なる。
障子を開けると、遠くに見えるのは大きな月。
途中、自転車や月がライトアップされたり、
クライマックスでは雨が降ったりする。

時々使われる韓国語による会話や歌。
多くの観客は理解できないであろうが、
何を言ってるかは大体想像がつく。
面白い演出だと思った。

役者では山田ひとみが、
難しい妹役をこなしていた。
ぜひまた見てみたい女優だ。
そして松山愛佳、とっても可愛いかった。

ラストの向日葵の怪しげな美しさは
芝居の悲劇性と相まって、
震えがくるほど衝撃的だった。
しかし見終わって帰り道に思い返してみた。
本当に悲劇だったのだろうか、
もしかするとこの家族にとっては
ハッピーエンドではなかったか、
そんなことを感じた深みのあるエンディングだった。

写真がないと、この芝居のイメージが伝えづらいので
公式ブログから借用させていただいた。

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Posted by: video games and kids | June 30, 2014 07:27 AM

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