容疑者Xの献身(西谷弘監督)
西谷弘監督の「容疑者Xの献身」を見た。
原作は言うまでもなく東野圭吾の第134回直木賞受賞作。
さて映画は小説を超えられたのだろうか。
物理学者の湯川教授(福山雅治)が
天才数学者と認める石神哲哉(堤真一)は、
アパートの隣で娘と暮らす花岡靖子(松雪泰子)に
淡い思いを抱いている。
ある日、靖子の元夫が死体となって発見された。
離婚後も靖子たち親子につきまとっていたため、
二人は容疑者として疑われたが、
完ぺきなアリバイがあった・・・
映画はずいぶん薄っぺらい、端折ったストーリーだな
というのが第一印象。
原作では元夫のことや、石神の嫉妬の対象となった
靖子が水商売のころから親しくしていた男性のこと、
身代わりとなる浮浪者のことなど、
もっと書き込んであったはず。
あれだけのボリュームの原作を
2時間余りにまとめるのはやはり厳しかった。
それにしても堤真一と松雪泰子の演技はすばらしい。
福山@湯川を見に来ている観客は多かったと思うが、
主役はこの2人だろう。
特に松雪、薄幸の女性の揺れる心境を巧みに表現していた。
そういえば「デトロイト・メタル・シティ」で放送禁止用語を連発していた
あの女社長も松雪だった。
何て演技の幅が広い役者なんだろう。
映画で気になったのは冒頭の爆破シーン。
結構予算もかかっているだろうに、
これって必要なんだろうか。
評価:★★★
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Comments
確かに…。
雪山のシーンも、?でしたね。
それに、ラストで靖子がとる行動の引き金となる娘のことが描かれてなかった。ありゃ、ダメでしょう。
「容疑者Xの献身」の映画化というよりも、
TV版「ガリレオ」の映画化という感じでした。
Posted by: もんきち@某県庁職員 | November 16, 2008 08:40 PM
もんきちさん
そうそう、雪山、あれもどうなかって思いました。
テレビのガリレオは見ていませんので何とも言えませんが、
どうもテレビ局製作の映画は苦手です。
Posted by: るうかす | November 19, 2008 10:58 PM