名古屋フィル第350回定期演奏会
名古屋フィルハーモニー交響楽団の
第350回定期演奏会に出掛けた。
先日の市民会館名曲シリーズに続き
常任指揮者ティエリー・フィッシャーの登場、
これは聴き逃すわけにいかない。
メシアン~武満徹と続く前半は
ツァラツストラシリーズらしいプログラム。
でもテーマである「学問の拒絶」はワタシには理解不能。
まあ、深く考えないようにしよう。
さて前半は2曲とも初めて聴く曲。
メシアンの「キリストの昇天」は予想外に聴きやすい曲だった。
管楽器のみで演奏される第1楽章、
イングリッシュ・ホルンが美しく印象的な第2楽章、
金管、打楽器がよく鳴り響いた第3楽章、
そして、弦のみで厳かにタイトルを表現した第4楽章、
今までの名フィルからは想像もできないような表現力をそこに感じた。
2曲目の武満、
いつものことながら、よくわからないのでスルー。
メインは後半のラヴェル「ダフニスとクロエ」。
第2組曲はCDでも生でも聴きなれた曲だが、
全曲、しかも合唱入りというのは初めてで、
これからもなかなか聴けるものではない、
大いに期待した。
ところが・・・
途中でコックリとしてしまった。
単にワタシの体調が悪かっただけなのか、
あるいは期待をし過ぎたということか、
終演後、指揮者とオケを称える満場の拍手のなかで
一人取り残されたように冷静になっている自分がいた。
合唱かな、問題は。
100人以上の混声四部だったが、
どうして?というくらいメリハリがない。
オケも今ひとつしまりがなくて、
前半の好調さにほど遠い出来だった。
「夜明け」以降の、いわゆる第2組曲になって、
聴き慣れているせいもあり、やっとラヴェルの世界に入って行けた。
それでも合唱には及第点は与えられないな。
厳しい評価になってしまったけれど、
これも期待度の高さの表れ。
次のフィッシャーは年明けになるが、
ツァラツストラシリーズは、
これからも興味あるプログラムが目白押し。
今シーズン、最後まで見届けるぞ、と心に決めた。
●名古屋フィルハーモニー交響楽団第350回定期演奏会
’08.9.5 愛知県芸術文化センターコンサートホール 座席:2階L2-24
指揮:ティエリー・フィッシャー
演奏:名古屋フィルハーモニー交響楽団
クラリネット:亀井良信
合唱:グリーンエコー
メシアン:キリストの昇天
武満徹:ファンタズマ/カントス
(休憩)
ラヴェル:バレエ「ダフニスとクロエ」全曲
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