« 懐かしい新聞やらLPやら | Main | 切羽へ/井上荒野 »

August 24, 2008

アクロス・ザ・ユニバース(ジュリー・テイモア監督)

Main_large


ジュリー・テイモア監督、期待の新作
「アクロス・ザ・ユニバース」を見てきた。

英国リバプールの造船所で働くジュードは、
父を探して渡米する。
大学で働く父と再会できたのだが、
家族があることを知らされ失望する。
しかし学生のマックスと親しくなり、
その妹・ルーシーに好意を寄せる。

2人はそれぞれに夢を抱きニューヨークで共同生活を始める。
恋人をベトナムで失ったルーシーは
傷心のまま2人のいるニューヨークへ向かい
ジュードと暮らすようになる。

ベトナム戦争が激化しマックスは徴兵される。
ルーシーは過激な反戦活動に走り、
イラストレーターとして自立を目指すジュードの間には
しだいに大きな溝ができはじめる。

すべてビートルズナンバーからなるミュージカル。
歌詞も原曲そのままで、
構成のうまさとセンスの良さに感心した。
曲は必ずしもメジャーではない曲も含まれる。
いわゆる赤盤、青盤を聴いているだけでは、
半分も分からないかもしれない。
そこがまたマニア心をくすぐるのだが。

一番お気に入りのシーンは、
“I've Just Seen A Face”(夢の人)が流れるボウリングの場面。
ルーシーに恋したジュードが
その気持ちを歌い上げる場面。
他にも“Blackbird”、“It Won't Be Long”、“Hold Me Tight”、“If I Fell”、
もう限りなく好きな場面、曲が頭に浮かぶ。

さて、ジュリー・テイモア監督は、
もっとも注目している監督であり演出家。

第1回サイトウキネン・フェスでの「エディプス王」
(小澤征爾指揮、ジェシー・ノーマン他)
  ↓
ロンドンでのミュージカル「ライオンキング」
  ↓
劇団四季ミュージカル「ライオンキング」
  ↓
映画「タイタス」
  ↓
映画「アクロス・ザ・ユニバース」

エディプス王で度肝を抜かれ、
ライオンキングで圧倒され、
タイタスでちょっぴり失望、
アクロス・ザ・ユニバースでビートルズを再認識させてくれた。

さて次の作品は何だろうか。

評価:★★★★★

|

« 懐かしい新聞やらLPやら | Main | 切羽へ/井上荒野 »

Comments

The comments to this entry are closed.

TrackBack


Listed below are links to weblogs that reference アクロス・ザ・ユニバース(ジュリー・テイモア監督):

« 懐かしい新聞やらLPやら | Main | 切羽へ/井上荒野 »