アクロス・ザ・ユニバース(ジュリー・テイモア監督)
ジュリー・テイモア監督、期待の新作
「アクロス・ザ・ユニバース」を見てきた。
英国リバプールの造船所で働くジュードは、
父を探して渡米する。
大学で働く父と再会できたのだが、
家族があることを知らされ失望する。
しかし学生のマックスと親しくなり、
その妹・ルーシーに好意を寄せる。
2人はそれぞれに夢を抱きニューヨークで共同生活を始める。
恋人をベトナムで失ったルーシーは
傷心のまま2人のいるニューヨークへ向かい
ジュードと暮らすようになる。
ベトナム戦争が激化しマックスは徴兵される。
ルーシーは過激な反戦活動に走り、
イラストレーターとして自立を目指すジュードの間には
しだいに大きな溝ができはじめる。
すべてビートルズナンバーからなるミュージカル。
歌詞も原曲そのままで、
構成のうまさとセンスの良さに感心した。
曲は必ずしもメジャーではない曲も含まれる。
いわゆる赤盤、青盤を聴いているだけでは、
半分も分からないかもしれない。
そこがまたマニア心をくすぐるのだが。
一番お気に入りのシーンは、
“I've Just Seen A Face”(夢の人)が流れるボウリングの場面。
ルーシーに恋したジュードが
その気持ちを歌い上げる場面。
他にも“Blackbird”、“It Won't Be Long”、“Hold Me Tight”、“If I Fell”、
もう限りなく好きな場面、曲が頭に浮かぶ。
さて、ジュリー・テイモア監督は、
もっとも注目している監督であり演出家。
第1回サイトウキネン・フェスでの「エディプス王」
(小澤征爾指揮、ジェシー・ノーマン他)
↓
ロンドンでのミュージカル「ライオンキング」
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劇団四季ミュージカル「ライオンキング」
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映画「タイタス」
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映画「アクロス・ザ・ユニバース」
エディプス王で度肝を抜かれ、
ライオンキングで圧倒され、
タイタスでちょっぴり失望、
アクロス・ザ・ユニバースでビートルズを再認識させてくれた。
さて次の作品は何だろうか。
評価:★★★★★
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