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July 04, 2008

大橋巨泉の超シロウト的美術鑑賞ノート

47800345


ずいぶん前に読んだ本のレビューを。

あの大橋巨泉が美術鑑賞本を書いたと聞いても、
ピンと来なかった。
昔から彼のことは好きになれない。
あの丸い顔が生理的に受け付けないのだ。
というわけで、読む気はなかったのだが、
図書館の新刊コーナーに並んでいて、
つい手に取ってしまった。
そして2日で一気に読み終えた。

「これはおもしろい!」
読後の正直な感想。
本人が素人と言ってるくらいだから、
まずは説明が分かりやすい。
まったく絵に関心がなかった人でも、
これなら十分に理解できる。

さらに私が苦手としていた、
ルネッサンスやバロックの画家を中心に取り上げている。
後の印象派に比べると鑑賞の機会が少ないと思われる、
この時代の絵の楽しみを教えてくれたのは、一番の収穫。

昨年のロンパリ芸術鑑賞ツアー、
ロンドンのナショナルミュージアムやパリのルーブル美術館で
気になった画家が何人も取り上げられていたため、
とても親近感を持った。

巨泉流の鑑賞方法はとても簡単。

「だまって歩くと絵が呼ぶんです。
呼ばれたら絵の前で2、3分立って、
何も起こらなかったら次の絵へ。
そうしていると、動けなくなっちゃうような作品に出合う。
長いと30分、動かずじっと見る。
どこがすごいんだろうとメモを取る。
わからないことは石坂さんに質問する・・・」

石坂さんとは、俳優の石坂浩二のこと。
芸能界きっての美術通で有名。
巨泉の鑑賞の仕方は、彼の指南によるものだという。
ワタシの場合、絵画鑑賞は
どうしてもガイド本や美術館の音声ガイドに頼ってしまいがちだが、
次回はぜひこの方法を実践してみようと思う。

評価:★★★★★

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