拍手のルールー秘伝クラシック鑑賞術/茂木大輔
NHK交響楽団の首席オーボエ奏者で、
希代のエッセイストでもある茂木大輔の新刊「拍手のルール」を読んだ。
基本的にはクラシック初心者向けに書かれているが、
そこそこ聴き込んでいる人にも
十分楽しく、ためになる内容となっている。
地方では拍手のフライングがまだまだ多く見受けられる。
最近の名古屋フィル定期では、
コンサートを聴くための注意事項を書いたチラシが
入り口で配られている。
そのためか随分、客層が良くなってきたなと思っていたところ、
6月の定期初日では、
どの曲でも、指揮者が手を下ろす前のフライング拍手。
これにはがっかり。
しかも、よりによってブルックナー9番で・・・
さてこのエッセイ、拍手だけでなく、
指揮者、曲名、曲調などに関してのさまざまな知識を得ることができる。
結構、専門的な内容も含まれるのに
堅苦しさを感じないのは、
おやじギャグを、飛ばしまくっているから。
半分くらいはすべっているが、まあご愛嬌といったところか。
というわけで、だれにも勧められるクラシックの入門書。
素朴なイラスト入りの装丁も、いい感じ。
評価:★★★★☆
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