有頂天家族/森見登美彦
狸の下鴨矢三郎が主人公。
父の総一郎が人間たちに狸鍋にされたため、
三男ではあるが、残された兄弟や母を守りながら、
敵対する夷川家の嫌がらせに立ち向かう。
狸と人間、そして天狗が共存する京都が舞台。
狸と狸、狸と人間、狸と天狗がそれぞれに対立する奇想天外な物語は、
最初戸惑ったが、頁が進むにつれ、次第に引き込まれていった。
何よりも登場人(?)物のキャラクターが絶品。
それぞれに性格が違う狸の4兄弟、
その宿敵である夷川家の阿呆兄弟狸・金閣と銀閣、
天狗の力を持った美人の弁天、
年老いても弁天に執心の天狗・赤玉先生こと薬師坊・・・
ほかにも、夷川家の一人娘・海星や、
食べることは愛がモットーの淀川教授など、
濃いキャラがぞくぞくと登場。
今も連載されているようだが、
早くも続編が気になる。
2008年本屋大賞ノミネート作、
大賞の有力候補だろう。
評価:★★★★★
« 手打ち蕎麦 | Main | 歓喜の歌/松岡錠司監督 »
The comments to this entry are closed.
Comments
These are truly fantastic ideas in concerning blogging. You have touched some good points here. Any way keep up wrinting.
Posted by: free music downloads | February 27, 2015 05:13 PM