女神のための円舞曲/大石英司
身神音々(みかみ・おとね)は、
尾道市の中学校教員で、ブラスバンド部の顧問。
25年前に亡くなった母が死ぬ直前に、
将来コンサートを開催するため
文化ホールを予約していたことを知る。
しかも音々の名義で。
疑問を持ちながらも、
コンサートを実現させるため奔走する・・・
主人公の音々を軸にして、
筋ジストロフィーで闘病生活を送る青年の家族捜しや、
殺人事件の捜査などが複雑に絡む、
ミステリー仕立ての作品となっている。
ラストのコンサートに向け、次第に事情が明らかになるのは、
濃い霧が次第に晴れていくような爽快さがある。
しかしご都合主義の部分も多く、ワタシは楽しめなかった。
2度訪れたことのある、旧瀬戸田町の風景描写の場面では
しばらく感傷に耽ることができたのだけれども・・・
評価:★★
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