あなたの呼吸が止まるまで/島本理生
島本理生の「あなたの呼吸が止まるまで」を読んだ。
この作家は4冊目となる。
前に読んだ「ナラタージュ」は大絶賛したのだが
さてこの作品は・・・
主人公は12歳の女子中学生、野宮朔。
父親は舞踏家、そのせいで母親は家を出て行ってしまい、
二人でアパート住まいをしている。
怪しげな舞踏の世界を垣間見ることが多く、
親しくしている父の友人も少なくない。
父を撮影している30代のカメラマン、佐倉もそんな一人で、
年の差を感じることなく、好意を抱いていた。
ところが二人の間に、ある事件が起きる。
傷ついた朔、
彼女が佐倉に対してとった行動とは・・・
すっきりしない話だった。
というか、嫌悪感さえ感じる。
中学生と30代男性の恋愛感情は
理解できないわけではないが、
事件があった後の女子中学生の心情って
あんな程度なんだろうか。
同級生の鹿島や田島は、
魅力あるキャラクターだった。
この子たちを登場させて続編ができると面白いと思った。
評価:★★★
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