October 30, 2007
October 28, 2007
航空自衛隊岐阜基地「航空祭」
航空自衛隊岐阜基地の「航空祭」を見てきた。
近くで開催されていたのに
敷地内で見るのは初めて。
騒音はもとより市内全域が大渋滞となり、
あまりいいイメージは持ってなかった。
今回は仕事で致し方なく中に入ったのだが、
どうして、なかなかの迫力、感動ものの1日だった。
お目当ては、飛行展示(と言うらしい、正式には)。
ここでしか見られない、異機種大編隊や、
おなじみのブルーインパルスと、
見どころはいっぱいある。
折角なので写真を撮ろうとしたが、
コンパクト・デジカメでは、何ともならない。
あきらめて雰囲気だけを撮っておくことにした。
しかし、ほぼ真下から見た星形は、実に美しかった。
ワタシの職場の新人くんは、自衛隊&戦闘機フェチ、
近くで彼の解説を聞きながら編隊飛行を楽しんだ。
October 27, 2007
あなたの呼吸が止まるまで/島本理生
島本理生の「あなたの呼吸が止まるまで」を読んだ。
この作家は4冊目となる。
前に読んだ「ナラタージュ」は大絶賛したのだが
さてこの作品は・・・
主人公は12歳の女子中学生、野宮朔。
父親は舞踏家、そのせいで母親は家を出て行ってしまい、
二人でアパート住まいをしている。
怪しげな舞踏の世界を垣間見ることが多く、
親しくしている父の友人も少なくない。
父を撮影している30代のカメラマン、佐倉もそんな一人で、
年の差を感じることなく、好意を抱いていた。
ところが二人の間に、ある事件が起きる。
傷ついた朔、
彼女が佐倉に対してとった行動とは・・・
すっきりしない話だった。
というか、嫌悪感さえ感じる。
中学生と30代男性の恋愛感情は
理解できないわけではないが、
事件があった後の女子中学生の心情って
あんな程度なんだろうか。
同級生の鹿島や田島は、
魅力あるキャラクターだった。
この子たちを登場させて続編ができると面白いと思った。
評価:★★★
October 25, 2007
照柿/高村 薫
高村薫の「照柿」を読んだ。
文庫本化に伴い大幅改稿されている。
主人公の合田雄一郎は刑事、
今はホステス殺しを追っている。
彼の幼馴染みの野田達夫はベアリング生産工場に勤める会社員で、
佐野美保子とは結婚前からの付き合い。
ある日、美保子の夫が駅で愛人ともつれ合い、
愛人は電車事故で死亡する。
その場にいた美保子を雄一郎が見掛けたところから、
達夫を含めた3人がつながる。
雄一郎は刑事でありながら暴力団の賭博に手を染め、
美保子は事件の被疑者でありながら、
夫が取り調べを受けている間も野田と逢い引きを重ねる。
達夫は結婚をし、教師の妻を持ち、男の子もいるという家庭で、
地味ながらも真面目な人生を送っていたはずなのに
次第に歯車が狂っていく。
全編が熱い。
猛暑、ベアリング生産工場の熱処理棟の灼熱、二人の男の熱、
題名の照柿(てりがき)とは、
熟した柿の濃い臙脂色(えんじいろ)のこと。
その色から想像されるとおり、
濃密などろどろとした物語であった。
わけのわからないことが多くて、戸惑ってしまう。
合田雄一郎が美保子を一目惚れした理由、
美保子と夫が別れない理由、
そして達夫が殺人を犯した理由・・・
熱かった、あるいは熱かったからというだけでは
あまりに説得力に欠ける。
だからといって、物語が面白くないわけではない。
3人の内面の執拗な描写にぐいぐい引き込まれていった。
ラストシーンから手紙に至る部分の表現力は圧倒的。
小学4年生が、仲の良かった友達から
「未来の人殺しだ」と言われ、
どんなに傷ついたことだろう。
胸が痛む。
評価:★★★★
October 21, 2007
第30回大須大道町人祭
名古屋の「大須大道町人祭」を見てきた。
大須は名古屋の下町商店街で、
この祭りは今年が30回を迎える歴史あるイベント。
祭を盛り上げる恒例のおいらん道中を始め、
全国から集まってきた大道芸人たちの
さまざまな芸が街なかで披露される。
時間がなかったが、3時間弱のうちに6つの大道芸を見た。
例によって5段階評価を。
【ジャグリング 三雲いおり】 ★★
中国ゴマ等を使ったジャグリング。
じっくりとは見ていないが、技としては大したことないし、
客とのやりとりも今ひとつ。
【パントマイム シルヴプレ】 ★★★
男女ペアによるパントマイム。
周りは結構盛り上がっていたが
私はそれほど面白くなかった。
女性がかわいかったので、星ひとつサービス。
(写真上)
【パントマイム サンキュー手塚】 ★★★★
前半のロボットは全然だめ。
ところが梅干しを使った“ボディーガード”と、
“愛”のハードルは笑った。
会場の「ふれあい広場」は観客のノリも良くて雰囲気最高。
(写真 上から2枚目)
【似顔絵パフォーマンス 桜小路富士丸】 ★★★★★
今回、一番期待していたのだが、
いやぁ、素晴らしい、
似顔絵もそっくりだし、歌もうまい。
しゃべる、しゃべる、
息つく間もなく毒舌トークが、
マシンガンのように飛んでくる。
笑い過ぎて涙が止まらずに困ってしまった。
文句なしの5つ星、満点!
(写真 上から3枚目)
【ジャグリング ブーリィ・ウーリィ・カンパニィ】 ★★★
男女ペアによるジャグリング。
技ではなく、トークで人を引きつけるパフォーマンス。
もう少し高等なテクニックを披露すれば、
盛り上がったのに、残念。
(写真 上から4枚目)
【ジャグリング オマールえび】 ★★★★
どちらかというと力技が特異のようだ。
最後のボウリングの玉の上でのバランスは、
手に汗握る、見事なパフォーマンス。
トークをもう少し学ぶといい。
(写真 一番下)
というわけで、ほんのちょっと見ただけだが、
静岡の大道芸ワールドカップとは
随分レヴェルの差を感じた。
でも、桜小路富士丸は掘り出し物。
これだけのパフォーマンスが、
まだ評価されないのが惜しい。
いつか大ブレイクするような気がするのだが。
来年こそは、今年見損なった、
「おいらん道中」と「金粉ショー」を見てみたい。
October 20, 2007
麦の穂をゆらす風(ケン・ローチ監督)
ケン・ローチ監督の「麦の穂をゆらす風」を見てきた。
'06カンヌ国際映画祭のパルムドール(大賞)受賞作だが、
期待どおりの傑作だった。
1920年代のアイルランドが舞台、
英国からの独立戦争が次第に内戦に移っていく様子を、
デミアンとテディーの兄弟を中心に描いている。
医師を志していたデミアン(キリアン・マーフィー)、
その夢を捨て、兄テディたちにより結成された義勇軍に身を投じていく。
彼らのゲリラ戦は,圧倒的な勢力を誇る英国軍を苦しめ、
停戦そして講和条約にこぎつけることができた。
しかし今度は独立のあり方を巡り、支持派と反対派が対立、
やがて同胞同士が戦う内戦へと発展する。
そして主人公デミアンとテディーの兄弟にも、
悲痛な運命が待っていた・・・
映画というよりドキュメンタリーに近い。
あまりに悲しく、あまりに虚しい。
どこでボタンを掛け違えたのか、
泥沼のような内戦の様子を見ながら、
ほかに方法はなかったものかと、
運命の残酷さを感じた。
仲間同士で殺し合う、兄弟同士で殺し合う、
こんな悲しいことって他にあるだろうか。
「誰のために戦うのか、何のために戦うのか」との問いに
答えは出て来ない。
評価:★★★★★
玻璃の天/北村 薫
第二次大戦の足音が響き始めた昭和初期の東京で、
主人公は女学校に通うお嬢さま、花村英子。
事件に巻き込まれ、自分だけでは解決できず
相談相手である花村家のお抱え運転手、ベッキーさんこと別宮が
丁寧に謎を解いてゆく。
「幻の橋」「想夫恋」「破璃の天」の3編が収められている。
犬猿の仲である兄弟の孫同士が惹かれ合うという
昭和初期版「ロミオとジュリエット」ともいえる「幻の橋」、
暗号を残して失踪した友人を探す「想夫恋」、
ステンドグラスの天窓から墜落死した思想家が、
実は殺されたのではないかという、
3編の中では一番ミステリー色が強い「玻璃の天」。
巻末の参考文献を見て分かるとおり、
著者は綿密な調査をもとに各作品を執筆している。
どれも当時の世相を如実に描き出しており、
歴史を振り返る意味でもおもしろい。
「街の灯」に続く第二弾で、まだ続編は出てきそう。
次第に主人公が英子からベッキーさんに移りつつある。
兄の雅吉も随所に登場し、これからどう展開していくのか
興味が尽きない。
評価:★★★★
October 17, 2007
青年のための読書クラブ/桜庭一樹
桜庭一樹の「青年のための読書クラブ」を読んだ。
東京・山の手で長い伝統を誇る女子高、聖マリアナ学園が舞台。
良家の子女が集う同学園の中では、
異色の生徒が集まるのが読書クラブ。
そのメンバーが、学園の裏の歴史を記録していくという設定。
描かれているのは、学園が創設された1919年から
2019年までの100年間に起きた5つの事件。
年に1回、学園の「王子」を選ぶというような女の花園独特の慣習に、
関東大震災、大戦、学園闘争、バブルなどの世相が
うまく取り込まれており、
読む者をぐいぐい引きつける。
5編のうち、ワタシは最後の「ハビトゥス&プラティーク」が好き。
共学になる直前、かつての部員たちが再登場する。
「烏丸紅子恋愛事件」の仕掛人アザミが、
このような形で出てくるとは。
演説も迫力満点だった。
女子高が舞台なのにタイトルはなぜ「青年のための〜」なのか。
登場人物の多くが、自分のことを
「ぼく」と呼ぶところから来ているのだろう。
読み終えてからは「青年」で全く違和感を感じなかった。
ずっぽりと桜庭ワールドに浸かってしまった。
というわけで、前作「赤朽葉家の伝説」に続いての傑作。
評価:★★★★★
October 15, 2007
ミス・ポター(クリス・ヌーナン監督)
久しぶりの映画鑑賞は「ミス・ポター」。
20世紀初頭のロンドンが舞台。
上流階級に育ったビアトリクスは、
子供のころからの夢であった、
うさぎの絵本を出版しようとしていていた。
印刷会社を何社も回り、
やっと出版してくれる会社を見つけた。
担当した編集者は、全くしろうとのノーマン。
しかし彼はビアトリクスの絵に魅了され、
二人で制作した絵本はベストセラーとなる。
二人はいつしか愛し合うようになるのだが
身分の違いから、ビアトリクスの両親は結婚を許すことはなかった。
そうしたなか、二人に不幸が訪れる・・・
映画は、ピーター・ラビットの作者として知られる
ビアトリクス・ポターの生涯を描いている。
晩年、彼女はナショナルトラスト運動に目覚め、
湖水地方の保護活動に携わることになる。
女性が活動しづらい時代に、自分の道を生き抜いていく自立した女性を
レニー・ゼルウィガーが見事に演じ切っている。
抑え気味に喜びや悲しみを表現する彼女の演技は
圧倒的に素晴らしかった。
場面のところどころでピーターら、
絵本のキャラクターたちが動き出す様子が、何ともかわいい。
あの「ベイブ」の監督らしい
アニメーションの使い方だった。
ケイティ・メルアが歌う主題歌“When You Taught Me How To Dance”も
この映画のイメージにぴったりのチャーミングな曲。
最後に流れてくる場面では、目頭が熱くなった。
評価:★★★★★
October 14, 2007
モーターフェスティバル
毎年楽しみにしているイベント
「モーターフェスティバル コルモラーニ2007」
今年も、各務原会場へ行ってきた。
30台くらいあっただろうか、
スーパーカー、クラシックカーが一堂に見られるのはうれしい。
昔の車ってどうしてこんなにスタイリッシュなんだろう。
というわけでお気に入りを写真に収めた。
1日目は3会場に分かれて展示、パレードをしたが、
2日目の今日は、全車が岐阜会場に集結している。
というので、これから出掛けてきます。
October 13, 2007
まんまこと/畠中 恵
畠中恵の「まんまこと」を読んだ。
第137回直木賞候補作。
タイトルの「まんまこと」とは「真真事」と書き、
「ほんとうのこと」という意味。
主人公はお江戸神田の町名主、高橋宗右衛門の息子、麻之助で、
ちまたでは遊び人として評判。
しかし、時には名主代理として、
持ち込まれてきた騒動を解決しなければならない。
そんなとき力になってくれるのが幼馴染みの二人、
女泣かせの清十郎と、真面目一筋の吉五郎。
3人それぞれの特異なキャラクターを生かしながら、
町内で起きた事件に取り組む。
麻之助と清十郎の義母・お由有との意外な関係も、
読んでいくにつれ、次第に解き明かされていく。
短編最後の「静心なく」では、
切なくて胸がきゅんとなってしまった。
流れからして、当然、続編ありだろうね。
評価:★★★★☆
October 11, 2007
名古屋二期会《ドン・ジョヴァンニ》
名古屋二期会のオペラ「ドン・ジョヴァンニ」を見てきた。
総合的に評価すればそれほどいい公演だとは思えないが、
平尾力哉の演出と、タイトルロールの宮本益光のおかげで
満足度はとても高かった。
まずは演出。
時代設定を変えるわけでもないオーソドックスなもの、
しかし歌手に相当の演技力を要求しているように思えた。
歌に関してはどの歌手も、
とても及第点を与えられるような出来ではなかったのだが、
顔の表情を含めた演技が素晴らしかった。
そして舞台装置。
シンプルであるものの、場の転換ごとに少しずつ変わっていく。
アリアや重唱のとき大きな幕が下りてきて、ステージ全体を隠し、
歌手はその前に立って歌う。
その間に、裏で舞台の変換が行われる。
なかなか考えた演出であった。
マゼットとツェルリーナがベッドに入るシーンや、
晩餐時、テーブルに全裸の女性が料理のようにテーブルに並べられているシーン
いわゆる女体盛り(?)には驚かされた。
よくぞここまでやってくれたね。
さらには最後の地獄落ちの場面、
会場の舞台をうまく利用し、
ドン・ジョヴァンニが部屋の家具もろとも地面下へ、
最後に残されるのは、部屋の真ん中に落下したシャンデリアだけ。
見事なエンディングであった。
歌手では、宮本益光が圧倒的、
まさに彼のためのオペラといっても過言ではなかった。
エルヴィーラの二宮咲子も好きな声。
あとは残念ながら、頑張ったね、としか言いようがない出来だった。
最後にオケ。
常設ではないのに、とてもよくまとまっていて感心した。
ダメなときの名古屋フィルより、いい音が出てたと思う。
ひとえに飯守泰次郎の力であろう。
というわけで、今回の公演、
宮本益光、飯守泰次郎、平尾力哉の3人にブラヴォーを送りたい。
●名古屋二期会オペラ定期公演《ドン・ジョヴァンニ》
'07.10.8 愛知県芸術劇場大ホール
総監督:中田直宏
指揮:飯守泰次郎
演出:平尾力哉
ドン・ジョヴァンニ :宮本益光
騎士長:川口 豊
ドンナ・アンナ:水谷映美
ドン・オッターヴィオ:鈴木俊也
ドンナ・エルヴィーラ:二宮咲子
レポレッロ:石川 保
マゼット:松下伸也
ヅェルリーナ:井上めぐみ
合唱:名古屋二期会合唱団
演奏:名古屋二期会オペラ管弦楽団
October 06, 2007
ビーンズフェスタ&フラッグアート展
今日はどこもかしこもイベント、イベント。
近くでは、フラワーパークの開園、
季節外れの花火大会、信長まつり、関刃物まつり・・・
そんな中から、気になるイベントをはしごしてきた。
「ビーンズフェスタ」
岐阜の学生ら若い世代が企画運営しているイベントで
小規模ながら会場が若さにあふれていて
毎年楽しみにしている。
ところが今年は疑問が残った。
まずは会場を数カ所に分けたことは失敗だった。
特にメインのステージとアートマーケットがあれだけ離れていては
行き来するのが難しい。
またアートマーケットは数、内容ともに貧弱で、
10分もあれば観終わってしまう程度。
今年の反省を踏まえて、
来年はもっと盛り上がるイベントにしてほしい。
次に「第11回フラッグアート展」。
てつめいギャラリーで「透かし和紙アート展」を見て、
受付の女性と話をしていたら、
これから近くのホールで、
フラッグアート展の講評会とグランプリ発表会があると聞き会場へ。
このイベントはnfさんが発案し、今でも企画委員長を務めている。
ちょっとだけ様子を見るつもりが、
つい最後の授賞式まで長居してしまった。
昼間、日比野克彦ら審査員が実際にフラッグの掲げてあるアーケードを歩き、
制作者からのプレゼンテーションを聴きながら審査する。
さらに、一般公開された講評会では、
フラッグの映像を見ながら審査員がコメントしてくれる。
これが、フラッグアート展の魅力なのだろう。
会場を出た後、
審査員のコメントを思い出しながら
フラッグの掛かる商店街をゆっくり歩いた。
土曜日の夜、もう少しにぎわっているといいんだけどね。
October 05, 2007
ウィーンの森バーデン市立劇場 オペラ「椿姫」
実はこの公演、当日に行くことが決まった。
オペラを見るときはいつも、
チケット手に入れてから
CDを聴いたり、DVDを見たりして予習し、
気分を高めて当日を迎えるというプロセスを踏む。
残念ながらこの日は
オペラを見るんだ、という高揚感がまったく無かった。
この歌劇場、毎年のように来日し
言葉は悪いが国内をどさ回りする。
短期間に数十公演をこなすのである。
公演過多や移動による疲労は避けられないので
まったく期待していなかった。
でも、悪くないな、っていうのが見終わっての感想。
オケのレヴェルは言うまでもないし、
歌手の声量不足、アンサンブルの破綻など、
聴くに絶えない場面もあった。
舞台装置も、学芸会に毛が生えた程度。
それでも、歌手に演技力があるんだろうか、
最後は不覚にも涙腺がゆるんでしまった。
最後に客層は最低。
上演中にぺちゃくちゃおしゃべりも聞こえてきたし、
色々な音が四方八方から聞こえ、舞台に集中できない。
幕が上がってから平気で客を誘導している主催者側にも相当問題あり。
これでSS席13000円、最低の席でも9000円、
ワタシは自腹を切ることはないだろうな、これ。
●ウィーンの森バーデン市立劇場 オペラ「椿姫」
'07.9.27 長良川国際会議場メインホール<さらさ〜ら>
指揮:クリスティアン・ポォラァック
管弦楽:モーツアルティアーデ管弦楽団
合唱:バーデン市立劇場合唱団
October 03, 2007
ソロモンの犬/道尾秀介
主人公の秋内は大学生で、京也は大学の友人。
大学の友人京也と彼の恋人・ひろ子、
そして、その友人智佳はいつも4人で会っている。
主人公である大学生の秋内は、
ある日バイク便のバイトの途中、
仲良くしていた大学の教授の息子が、
交通事故に遭う場面に遭遇してしまう。
一緒に散歩していた愛犬が、突然道路を横断しようとして
引きずられて起きた死亡事故であった。
偶然にも、秋内の友人である京也と恋人・ひろ子、
その友人智佳の3人も事故の現場近くにいた。
痛ましい事故の経緯を調べていくと、
さまざまな疑問が浮かび上がってきた。
悲劇で始まった物語が、
京也が事故に関わりのある○○と男女関係があったことなど、
驚愕の事実が登場して急展開を見せる。
それから、最後に謎が解けるまではまったく飽きさせない。
伏線もたくさん張ってあって、確かにおもしろい。
ただ、犬の生態をトリックにしている点は、
犬に関心のないワタシとしては、つまらなかった。
タイトルと装丁も、どうもピンとこない。
失敗だったのではないか。
登場人物では、動物生態学者の間宮未知夫助教授が絶品。
探偵役も務めるあやしげなキャラは
またどこかで登場しそう。
評価:★★★
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