ボルベール〈帰郷〉(ペドロ・アルモドバル監督)
ペドロ・アルモドバル監督の「ボルベール〈帰郷〉」を見てきた。
マドリッドに住むライムンダ(ペネロペ・クルス)と
15歳の娘パウラ(ヨアンナ・コバ)の母娘。
ある日、ライムンダの留守中に、夫がパウラに関係を迫り、
抵抗した娘は勢いあまって父親を殺してしまう。
娘のため必死に事件の隠蔽を図るライムンダのところに、
姉ソーレ(ロラ・ドゥエニャス)から、叔母の死んだと連絡が入る。
ソーレが葬儀に参列しようと叔母の家に入ると、
4年前、火事で父とともに焼け死んだはずの
母イレネ(カルメン・マウラ)の姿が。
一方、ライムンダ姉妹の幼友達であり、
叔母の隣に住むアウグスティナ(ブランカ・ポルティージョ)は、
ヒッピーの母が失踪した理由はにライムンダの母にあると考えていた・・・
昨年のカンヌ国際映画祭で、
出演6人が全員最優秀主演女優賞を受賞した作品。
その評価のとおり、
アルモドバル監督の描く女性たちが素晴らしい。
さらに、脚本と構成、映像と音楽、
どれを取っても完ぺきな芸術作品に仕上がった。
今年一番の傑作。
見どころは多いが、
レストランの前でライムンダ役のペネロペ・クルスが、
タンゴの名曲「ボルベール」を熱唱する場面、
吹き替えとわかってはいても胸を打たれた。
というわけで、文句なしの★★★★★
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