バベル(アレハンドロ・ゴンザレス・イニャリトゥ監督)
映画「バベル」を見てきた。
3つの国で起こった出来事を相互に描いていく群像劇。
夫婦仲の危機を迎えたアメリカ人夫婦
(ブラッド・ピット&ケイト・ブランシェット)が、
子どもをベビージッターに預けてモロッコへ旅行に。
現地の子どもたちが撃った銃の弾が、
偶然、妻に当たってしまう。
手当をしようと右往左往する夫、
辺ぴな町で医者を呼ぶと、なんと獣医師だった・・・
一方、アメリカで、夫婦の子どもたちを預かっているベビーシッター。
予定通り帰ってこない夫婦に業を煮やし、
息子の結婚式に参列するため、
子どもを連れて母国メキシコへ向かう・・・
日本では聾唖の女子高生(菊地凛子)が主人公。
理解しがたい衝動的な行動を繰り返す。
彼女の母は短銃自殺をし、今は父と二人暮らし。
しかし、父(役所広司)には彼女の行動を止められない・・・
いろいろな見方ができる映画で、
周りに聞いてみても評価はさまざま。
疑問に感じる点も多く、どうもすっきりしない。
タイトル「バベル」とは、
アメリカ人夫婦が子どもを亡くしたのはなぜ、
女子高生の母はどうして自殺したのか、
刑事に渡した手紙の内容は・・・
3つのストーリーの中でも東京は特別に扱われていると感じる。
親子が住む高層マンションはバベルの塔の象徴なのだろう。
ラスト、ベランダで裸になった娘を驚きもせず抱きしめる父、
うがった見方をすれば、この二人の関係はもしかすると・・・
母が自殺したのも父娘の関係を疑った、
いや自殺ではなかったのかも、
刑事に渡した手紙には真実が書かれていたのではないか。
いろいろ想像(妄想)が膨らむのも悪くはない。
ただ、エログロは何とかならないのか。
ニワトリの場面とか、アメリカ人妻のキズを縫う場面って、
本当に必要なの?
というわけで、評価は★★★
The comments to this entry are closed.
Comments