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March 28, 2007

パフューム ある人殺しの物語(トム・ティクヴァ監督)

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話題の映画「パフューム」を見てきた。
冒頭からグロテスクな場面が続き、ちょっと引いてしまった。
が、魚の内臓や野菜くずなどの悪臭から
花畑や果実、あるいは少女の体臭までも
映像と音楽で表現しようとする試みは失敗ではなかった。

天性の嗅覚を持つベン・ウィンショー演じるグルヌイユは、
街ですれ違ったプラム売りの少女の体臭に強く引かれ、
香りを調合する香水職人に弟子入りする。
理想の香りを求め城塞の街で殺人鬼となり、
美しい少女の体臭を収集し始める。
やがて捕らえられ、死刑台に立たされた場面で奇跡が起きる・・・

殺して全裸にした女性に脂を塗って匂いの成分を集める場面や、
広場で群衆が狂喜乱舞する場面は、
人によって取り方が大きく違ってくるだろう。
単にグロテスク、おぞましいと感じる人も少なくないと思う。
しかしワタシは映画史に残る官能場面だと確信する。

一番好きな場面は、
ダスティン・ホフマン扮する香水調合職人が、
グルヌイユから聞いた香水の調合法を明記したノートを
幸せそうに抱きながら寝付いたとたん・・・
シリアスな物語の中に
何度かこういうブラックなユーモアな場面が登場する。
ベストセラーとなった原作ではどう表現しているんだろう、
興味をそそられる。
読んでみたくなった。

出演者では、美しさが目立ったローラ役のレイチェル・ハード=ウッド、
映画はまだ2作目で、撮影時は15歳だという。
これからどんな女優に成長するのかが楽しみ。

というわけで、5段階評価は★★★★

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Comments

るうかすさん、お久しぶりです。相変わらず本に映画に音楽に旅行に!とお元気そうでなによりです。るうかすさんのブログにはよく遊びに来ていたのでコメントを送ろうと思っていたのですが、なぜかパソコンがフリーズしてしまって・・・。新しいパソコンに買い換えたので今度はちゃんと送れそうなので再度トライしてみますね。このごろは伏見のミリオン座によく行きます。最近みたのは「ラスト・キング・オブ・スコットランド」では、また。

Posted by: マグダ | March 29, 2007 10:48 PM

マグダさん
本当にお久しぶりです。

「ラスト・キング・・・・」は、ぜひ見たい映画です。
ミリオン座は新装になってから一度も行ったことありません。
以前の名宝会館には、高校時代
毎週のように通いつめていました。
3本500円くらいで古い映画を上映する
名画座があったのです。

Posted by: るうかす | March 30, 2007 11:50 PM

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