ヘンリエッタ/中山咲
中山咲の「ヘンリエッタ」を読んだ。
昨年、第43回文藝賞を受賞。
著者はワタシと同じ県内の高校三年生ということで、期待も膨らんだ。
「ヘンリエッタ」とは家の名前。
この居心地のよい空間に、
主人公のまなみと2人の女性が共同生活を送っている。
まなみは引きこもりで、
親元から離れて暮らしている。
同居しているみーさんとあきえさんは、
どちらも普通に仕事をしているものの、
恋をするたび、相手にそっくりな魚を飼い始めたり、
発作的に三輪車を盗んできてしまったりと、
困った癖のある女性。
そしてヘンリエッタは
3人にとっての癒しの場所となっている。
文章は稚拙で、受賞はどうなかと思うが
出版社として欲しいものはやはり話題性なんだろうな。
「みずみずしい」という
手あかにまみれた褒め言葉も使えなくはない。
まだ若いし、地元出身でもあるので、
次回作に期待しようと思う。
というわけで、評価は★★★
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