父親たちの星条旗(クリント・イーストウッド監督)
年末年始に、クリント・イーストウッド監督の二部作
「父親たちの星条旗」「硫黄島からの手紙」を見た。
太平洋戦争での硫黄島の死闘を
日米双方から描こうという意欲作。
まずは、先に見た「父親たち」から。
激戦の地、硫黄島で撮られた1枚の写真。
6人の兵士が島を占領した証として立てた星条旗は、
アメリカ国民を歓喜させた・・・
映画は、現代のシーンから始まる。
老人が死ぬ間際に、一人の名前を口にする。
家族のだれもが聞いたことのない名前であった。
息子が父の隠された人生をたどっていき分かったのは
この名前が父の硫黄島での戦友であったこと。
物語は、現代のアメリカ、激戦の硫黄島、その当時のアメリカ本土を
何度も行き来する複雑な構成となっている。
星条旗を立てた若い兵士たちは英雄として祭り上げられ、
国債獲得のためのプロパガンダとして利用される。
国内を派手なパフォーマンスで行脚する様子の滑稽さの一方で、
硫黄島での激しい戦闘がフラッシュバックする。
その後の人生で、硫黄島のことを語ろうとしなかった父にとって
星条旗は何だったんだろうか、
息子は考える、名誉とは?真実とは?そして戦争とは?
エンドクレジットに映し出された
硫黄島での写真には感無量。
というわけで、評価は★★★★★
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Comments
遅まきながら…あけましておめでとうございます♪
(本当にお久しぶりのコメントさせていただきます)
年末に「硫黄島からの手紙」を家族全員で観て来ました
家族全員で、涙をぬぐいながら…エンドクレジットを見つめていました
実は、この「父親たちの星条旗」から観たかったのですが
どうしてもタイミング合わず残念です
近場でやっているところはもう無いですよね
あとは、DVDで観るしかないかな~
Posted by: CoCo | January 14, 2007 11:16 PM
CoCoさん
「硫黄島」と「星条旗」
どちらも傑作でしたね。
DVDでは映像の迫力が半減しますから
できれば映画館で再ロードショーされるときに
ご覧になるのがいいかと思います。
この映画がオスカーにからんだら
可能性はありますね。
同じく太平洋戦争を扱った小説
「永遠の0」(百田尚樹著)もおすすめします。
Posted by: るうかす | January 15, 2007 09:49 PM