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November 14, 2006

ファビオ・ルイジ指揮ウィーン交響楽団

061110c


ルイジ指揮ウィーン交響楽団の名古屋公演を聴いてきた。
このオケを聴くのは初めて。
同時期に来日しているウィーンフィルとは、随分音の質が違う。
ウィーンフィルの陰に隠れて地味なイメージを持っていたが、
実際に聴いた音は、ひとことで言うと、明るい。
指揮者の指示もあるのだろうが、
ffで各楽器が思いっきり鳴らしていたのは快感だった。

1曲目は、モーツァルトの歌劇「後宮からの逃走」序曲。
当日に「フィガロの結婚」から変更になった。 
小気味よい演奏で、後への期待が高まる。

2曲目は、上原彩子がピアノを弾いたモーツァルトのピアノコンチェルト。
22番は、21番や23番に比べると地味で、
演奏される機会も多くはないが、
じっくり聴くとなかなかの名曲。

技巧と大胆さがトレードマークの彩ちゃんも、
モーツァルトとなれば、少々抑えめ。
しかし第3楽章は、技巧を生かして生き生きと弾いていた。
オーケストラとのやりとりも見事。
ちなみに今夜の彩ちゃん、
以前に見たことあるような真っ赤なドレスだった。

休憩後はマーラー第1番、
ルイジは工夫を凝らした、ユニークな演奏を聴かせてくれた。
緩急のつけ方が実に大胆、
さらに、その指揮ぶりは体中を使った体育会系で、
見た目も楽しませてもらった。

アンコールは、J.シュトラウスの「南国のバラ」。
演奏時間の長い大曲で、観客を沸かせた。
ワルツの部分のタメというのか、独特の3拍子は
やはりウィーンのオケなんだなと納得。

●ファビオ・ルイジ指揮ウィーン交響楽団
 '06.11.10 愛知県芸術劇場コンサートホール

モーツァルト:歌劇「後宮からの逃走」序曲
モーツァルト:ピアノ協奏曲第22番変ホ長調(ピアノ:上原彩子)
マーラー:交響曲第1番「巨人」
(アンコール)
J・シュトラウス:南国のバラ

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Comments

 コンサート行ってらしたんですね。
  知ってる曲は、「南国のばら」です。ヨハン・シュトラウスは、大好きで、4~5枚しかもっていないCDのうちの1枚です。
 子供たちも大好きで、車に乗ると、「こうもり、こうもり、こうもりにして。」と言います。「こうもり」序曲のことです。目的地に着くまで30分、ONLY「こうもり」。帰りも「こうもり」尽くし。他の曲は、聞かせてもらえないです。
 目の前で聞く、ヨハン・シュトラウス、きっと素敵でしょうね。
   しあわせを少し、わけてもらったようで、私も、しあわせに
  なれました。

Posted by: merci | November 16, 2006 08:23 AM

merciさん、コメントありがとうございます。
こうもりの序曲が好きなお子さん、
なんてすてきなんでしょう。

こうもりは何度も舞台を見ていますが
クライバー指揮に限ります。
このオペレッタのCDは、これ1枚あれば足ります。

J.シュトラウスの曲はよくアンコールに使われますが
10年くらい前に、
ムーティ指揮ウィーンフィルのアンコールで聴いた
すみれポルカは絶品でした。


Posted by: るうかす | November 17, 2006 01:15 AM

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