ファビオ・ルイジ指揮ウィーン交響楽団
ルイジ指揮ウィーン交響楽団の名古屋公演を聴いてきた。
このオケを聴くのは初めて。
同時期に来日しているウィーンフィルとは、随分音の質が違う。
ウィーンフィルの陰に隠れて地味なイメージを持っていたが、
実際に聴いた音は、ひとことで言うと、明るい。
指揮者の指示もあるのだろうが、
ffで各楽器が思いっきり鳴らしていたのは快感だった。
1曲目は、モーツァルトの歌劇「後宮からの逃走」序曲。
当日に「フィガロの結婚」から変更になった。
小気味よい演奏で、後への期待が高まる。
2曲目は、上原彩子がピアノを弾いたモーツァルトのピアノコンチェルト。
22番は、21番や23番に比べると地味で、
演奏される機会も多くはないが、
じっくり聴くとなかなかの名曲。
技巧と大胆さがトレードマークの彩ちゃんも、
モーツァルトとなれば、少々抑えめ。
しかし第3楽章は、技巧を生かして生き生きと弾いていた。
オーケストラとのやりとりも見事。
ちなみに今夜の彩ちゃん、
以前に見たことあるような真っ赤なドレスだった。
休憩後はマーラー第1番、
ルイジは工夫を凝らした、ユニークな演奏を聴かせてくれた。
緩急のつけ方が実に大胆、
さらに、その指揮ぶりは体中を使った体育会系で、
見た目も楽しませてもらった。
アンコールは、J.シュトラウスの「南国のバラ」。
演奏時間の長い大曲で、観客を沸かせた。
ワルツの部分のタメというのか、独特の3拍子は
やはりウィーンのオケなんだなと納得。
●ファビオ・ルイジ指揮ウィーン交響楽団
'06.11.10 愛知県芸術劇場コンサートホール
モーツァルト:歌劇「後宮からの逃走」序曲
モーツァルト:ピアノ協奏曲第22番変ホ長調(ピアノ:上原彩子)
マーラー:交響曲第1番「巨人」
(アンコール)
J・シュトラウス:南国のバラ
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Comments
コンサート行ってらしたんですね。
知ってる曲は、「南国のばら」です。ヨハン・シュトラウスは、大好きで、4~5枚しかもっていないCDのうちの1枚です。
子供たちも大好きで、車に乗ると、「こうもり、こうもり、こうもりにして。」と言います。「こうもり」序曲のことです。目的地に着くまで30分、ONLY「こうもり」。帰りも「こうもり」尽くし。他の曲は、聞かせてもらえないです。
目の前で聞く、ヨハン・シュトラウス、きっと素敵でしょうね。
しあわせを少し、わけてもらったようで、私も、しあわせに
なれました。
Posted by: merci | November 16, 2006 08:23 AM
merciさん、コメントありがとうございます。
こうもりの序曲が好きなお子さん、
なんてすてきなんでしょう。
こうもりは何度も舞台を見ていますが
クライバー指揮に限ります。
このオペレッタのCDは、これ1枚あれば足ります。
J.シュトラウスの曲はよくアンコールに使われますが
10年くらい前に、
ムーティ指揮ウィーンフィルのアンコールで聴いた
すみれポルカは絶品でした。
Posted by: るうかす | November 17, 2006 01:15 AM