ゆれる(西川美和監督)
ちまたで話題になっている「ゆれる」を見てきた。
絶句、映画館が明るくなってからも、
しばらくは席を立てなかった。
母の一周忌で帰京した猛(オダギリジョー)は、
田舎町で家業を継ぐ兄の稔(香川照之)と
幼なじみの智恵子(真木よう子)の3人で
近くの渓谷へ遊びに行った。
だが、渓谷にかかったつり橋から
智恵子が落下してしまう。
その時、そばにいてもみ合っていたのは稔だった。
裁判が始まった。
事故だったのかそれとも事件か、
疑念と現実が2人を揺さぶる・・・
香川の演技は神がかっている。
昔、性格俳優という言葉があったが、まさしく彼がそう。
人間の心の奥底までをしっかり表現できる演技力には脱帽。
そしてオダギリジョー、真木はもちろんのこと、
父の伊武雅人、裁判長の田口トモロヲ、叔父の 蟹江敬三など
個性的な役者が、存在感のある演技を見せてくれた。
まだ2作目で30歳そこそこの西川美和監督、次回作が楽しみ。
というわけで、5段階評価は★★★★★
日本映画では今年一番の作品。
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Comments
この映画、山梨県内で撮影してるんですよね。
N藤さんは試写会へ行ったとか。
私は気がついたら、もう県内の上映が終わっていました。
思ったより短かった。人が入らなかったのかしら?
でも、気になるので、どこかで観たいと思っています。
オダギリジョーも好きだし……。
Posted by: kubori | October 22, 2006 11:33 PM
よかった!!
吊り橋がゆれる。
兄を無実にするか、有罪とするか、葛藤でゆれる。
水面がゆれる。
みんなの気持ちがゆれている。
見ててもの悲しいような、懐かしいような・・・
私にとっても今年一押しの傑作でした。
Posted by: hana | October 26, 2006 03:30 PM
kuboriさん
そうですかこの歴史に残る映画のロケ地は山梨県ですか。
まだ都内では上映されているはずなので
ぜひ映画館で見てください。
hanaさん
タイトルの「ゆれる」が想像力をかき立てます。
いろいろなものがゆれた映画でした。
香川照之は今年の映画の賞、ほぼ独占でしょう。
それくらい歴史に残る映画でした。
Posted by: るうかす | October 27, 2006 12:29 AM