
久しぶりの宮本輝は「にぎやかな天地」、
期待していただけに物語の展開には不満が残った。
「豪華限定本」を手がけるフリーの編集者が主人公。
老紳士からの依頼で「発酵食品の本」を編集する過程を縦糸とするならば、
主人公やその他の登場人物の親子関係、人間関係が横糸で、
タペストリーのようにていねいに織られていく。
好色な料理評論家など魅力的な人物も登場するが
こと恋愛に関しては、主人公が歯がゆくてならなかった。
いかにも出来すぎている物語もマイナス要因か。
宮本輝の次回作に期待。
というわけで、5段階評価は★★★★
【今日の歩数】3,149歩
【昨日の歩数】4,315歩
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