雪屋のロッスさん/いしいしんじ
いしいしんじの「雪屋のロッスさん」を読んだ。
不思議な魅力の短編小説集。
大人のためのおとぎ話、あるいはショートショートだろうか。
短いものでは見開き2ページにも満たない短編が
30編、収められている。
どれも何かの仕事を持っている人や動物、モノなどが主人公。
何でもないようなストーリーのなかに、
人生の悲哀を感じる場面が出てくる。
ワタシが一番好きなのは「風呂屋の島田夫妻」、
うーん、見事な短編、
じわっとこみ上げてくるものがあった。
装丁は今年一番かも。
濁点や点が「・」となっている、タイトルの独特な活字、
シンプルで清楚な表紙、
肌触りのよい紙質、
手元に置いておくだけでうれしくなる、
あるいは癒される本。
というわけで、5段階評価は★★★★
【今日の歩数】4,795歩
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Comments
そうですか、私も読んでみようかな?
話は変わりますが、先日、NHKのハイビジョンで「クライマーズ・ハイ」を前後編2夜連続でやっていたので観ました。
主役は佐藤浩市、題名からてっきり山が舞台だと思っていました。なかなかおもしろかったです。
そうそう、この飛行機事故の晩は、友達とプールに行っていました。なぜそんなことを覚えているかというと、うちの町は長野県境、隣の村は埼玉県境、墜落地点がちょっとずれれば……というところに位置しています。プールに向かう時間、上空を見上げていれば、もしかすると飛行機を目撃していたかもしれないからです。
その夜、役場には報道関係からの問い合わせ電話がずいぶんかかってきたと、当時の宿直者が言っていたのを覚えています。
もう20年以上も経つんですね……
Posted by: kubori | August 15, 2006 09:23 PM
kuboriさん
NHKのドラマ「クライマーズハイ」は
ワタシも2回見ました。
大傑作ですね。
マスコミ通、特に新聞社、にとっては
たまらないドラマです。
芸達者ぞろいですが、
特に岸部一徳は迫力ありました。
もちろん、横山秀夫の原作も
ドラマに負けず劣らずの作品です。
Posted by: るうかす | August 15, 2006 09:49 PM