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July 26, 2006

震度0/横山秀夫

Shindo


横山秀夫の「震度0」を読んだ。
昨年の話題作だが、某ネット書評でこき下ろしてあったので
つい、手に取るのが遅くなった。
もっと早く読めばよかったと後悔するくらい
おもしろい作品だった。

阪神大震災が起きた日、
N県警も大きく揺れた。
死傷者数千人という大災害とたった一人の内部の人間の失踪、
比較するのもおかしなことだが、
警察組織のなかでは、大災害に匹敵するくらい
幹部に動揺が広がる。
保身しか考えない幹部たち、脳天気な妻たちを
痛烈な批判を込めて描いている。

ほとんど県警本部と警察官舎内で事が運ぶ長編小説だが、
圧倒的な緊張感とスリルで一気に読ませる。
最後に意外な真相が明らかになり、ほっとさせられる。
鮮やかなエンディングだ。

警察の実態に迫った、著者渾身の一作。
ということで、5段階評価は★★★★★

【今日の歩数】7,231歩
【昨日の歩数】4,250歩

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Comments

「震度0」よかったですか?
横山氏の作品は映画化された「半落ち」なんかは読んだけど、警察小説(というのか?)ばかりなので、最近手に取ってませんでした。

そうそう、全く関係ありませんが、木曜日夜から岩手に行ってきました。懐かしい顔にも合いました。Y沢@雫石町さんご存知でしょうか?広報業界に復帰したそうです。思いがけずの再会にびっくりでした。


Posted by: kubori | July 30, 2006 09:15 AM

kuboriさん

米さんですね、もちろん知っています。
出戻りですか、たぶんワタシはなさそうです。
いい仕事をする自信は多少ありますが。

花巻や遠野は何度も足を運んでいる
お気に入りの地です。
岩手に限らず、東北って
どこも魅力を感じます。

これまでに読んだ横山秀夫の作品では、
NHKでドラマ化された「クライマーズ・ハイ」が
最高傑作だと思います。

Posted by: るうかす | July 31, 2006 09:36 PM

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