ホテル・ルワンダ(テリー・ジョージ 監督)
見たい、見たいと思いながら
なかかな機会のなかった映画「ホテル・ルワンダ」が
やっと近くのシネマコンプレックスに来てくれた。
1994年にルワンダで起きた、
多数派フツ族による少数派ツチ族の大虐殺を描いている。
殺害されたツチ族は何と100万人を超える。
ルワンダの首都キガリにある四つ星ホテルの副支配人ポールは、
内戦で混乱するなか、ツチ族である自分の妻を含む
1200人以上のツチ族や難民を、ホテルでかくまい救おうとした。
ここでポールは、聖人として描かれているわけではない。
まずは自分の家族を助けたい、次に親族をと、
だれもが願うとおりに行動した。
事態が逼迫するなかで、次第に責任感が沸いてきて、
政府軍の将軍やフツ族の指導者にわいろを渡すことなどで
かくまった人々を何とか救うことができた。
しかし、世界はこれほどの大虐殺を、
どうして止めることができなかったのか。
その答えは映画のなかに出てくる。
欧米はじめとする各国が、この争いを静観した。
国連平和維持軍も「銃は撃たない」という鉄則の下、
難民の救助は行うが、積極的に紛争を治めようとはしない。
そして内戦は激しさを増していった・・・
ポール役のドン・チードル、妻役のソフィー・オコネドーは文句なし、
ホテルの本部の上司役、ジャン・レノ、
米国の記者役、ホアキン・フェニックス、
国連職員のオリヴァー大佐役、ニック・ノルティなど
脇役も光っていた。
エンディングはちょっと淡白だったか。
というわけで、5段階評価は★★★★★
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