名演出家・久世光彦
3月2日、希代の名演出家・久世光彦(くぜ てるひこ)が急逝した。
死因は虚血性心不全で突然のことだという。
彼は「寺内貫太郎一家」「時間ですよ」「ムー一族」などの
プロデュース・演出で有名だが、
私は向田邦子の新春ドラマスペシャルを、のがさず見ていた。
ドラマに欠かせないのが、小林亜星の美しい音楽と
黒柳徹子のナレーション。
役者では、加藤治子、田中裕子、小林薫の3人。
時代設定は昭和の10年代で、
この3人はその時代に生きていたのではと
思わせるくらいの名演だった。
数年前にこのシリーズは終了したが
いつかまた撮ってくれる日がくると信じていた。
もうそれもかなわない。
幸いにもほとんどがDVDで発売されている。
彼のこのドラマシリーズは、
“クラシック”として後世に残ることであろう。
The comments to this entry are closed.
Comments
ここ数日、久世さんに関しての報道がテレビで流れていますね。
私は、「みつひこ」さんとばかり思っていました。
知らないだけで、彼の演出の作品をいっぱい見ていたはずなのに
名前を間違って覚えていたなんて恥かしい限りです。
向田邦子さんの本は、立て続けに読んだ時期がありました。
「男時 女時」が最初だったでしょうか。
彼女の作品には、川の流れの少し澱んだような切なさと
不思議な懐かしさを感じます。
久し振りに読み返してみようかしら・・・。
Posted by: 久美 | March 09, 2006 12:31 AM