砂の器(野村芳太郎監督)
日本映画史上に残る感動大作「砂の器」の
デジタルリマスター版を見てきた。
高校時代に感銘を受けてはや30年、
今回もまた、号泣してしまった。
原作は松本清張、ただし映画は別物と思った方がいい。
あの傑作ミステリーを2時間半の映画にまとめることは不可能に近い。
端折った場面が多く、特に和賀の心裏は描き切れていない。
それでも評価が高いのは、
後半部分、捜査会議が始まり、
和賀が弾き振りをするピアノ協奏曲「宿命」のコンサート、
そして、和賀の脳裏をよぎる回想が
同時に進行する場面の高揚感であろう。
これほどの高揚感を他の映画で味わったことがない。
中でも、刑事(丹波哲郎)が訪れた隔離病棟で、
和賀の実父(加藤嘉)が成長したわが子・和賀の写真を見せられ、
“おら、こんな人知らねぇ!”と泣き叫ぶ場面は、
ただただ涙・・・
というわけで、5段階評価は★★★★★
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