
伊坂幸太郎にしては珍しく、だれひとり殺されることはない。
彼の作品は、殺人が多すぎるのが不満な点だったので
これはとてもいい傾向だと喜びたい。
主人公の陣内、盲目の永瀬、だれもが個性的で魅力がある。
そして皆、とても純粋、
好感の持てる若者たちばかりだ。
こんないい話、間違いなく映画化かドラマ化されるのだろうなと思う。
5編の短編が、ゆるやかにつながっており、
それぞれに仕掛けも準備されている。
ミステリーではあるけれど、
ほんわか暖かくて心がいやされる。
おしゃれというか、洗練されているというか、
伊坂幸太郎ってほんとすごい作家だと思う。
というわけで5段階評価は★★★★★
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