山下洋輔「ニューヨーク・トリオ ジャパン・ツアー'05」
夕方5時半に突然友人から電話があり、
山下洋輔&ニューヨーク・トリオのライブに誘われた。
なんとか仕事を終わらせ、会場に到着したのが開演20分後。
2曲目の途中から聴けた。
生のヨースケさんは3年ぶりだろうか。
前回は、愛知県明治村(自治体名ではなく、施設名)の
刑務所の建物の中でのソロライブ。
ヨースケさんのおじいちゃんがこの建物を設計したという因縁から
異色のライブとなったが、それはそれは熱が入っていた。
今夜のライブはピアノ、ベース、ドラムスのトリオ編成。
ヨースケさんは、いつもどおり自由奔放で、
ほんとうにジャズが好きなんだなと思う。
よかったのはドラムスのフェローン・アクラフ。
刺激的なドラミングに、目が、いや耳が離せなかった。
ちょうど会場に入ったときに始まったのが3曲目の「しゃぼん玉」。
これにはやられた〜。
有名な童謡を、ヨースケさんらしく、繊細かつ大胆にアレンジ。
途中で赤とんぼやユーモレスクのフレーズも飛び出したのも、
らしい遊び心。
繊細な部分でのピアノは本当に美しかった。
この童謡のエピソード、
作者の野口雨情が出張先で
幼い娘が急死したという電報を受け取った。
雨情は居ても立ってもいられず、
電報を握りしめて雨の町中を走り回った。
その悲しみの中で書いた、という有名な話。
ヨースケさんたちの演奏に歌詞はついてないけど、
そんな情景が浮かぶようだった。
アンコールの「マイ・フェバリット・シングズ」は、
原曲の形をとどめないほどテンポアップで演奏され、
最後を締めくくった。
ときにはジャズもいいもんだ、そんなことを思って会場を後にした。
●山下洋輔「ニューヨーク・トリオ ジャパン・ツアー'05」
'05.11.4 岐阜市長良川国際会議場
山下洋輔(p)
セシル・マクビー(b)
フェローン・アクラフ(ds)
1.不明
2.不明
3.しゃぼん玉
4.スパイダー
(休憩)
5.南風組曲(たぶん)
6.新曲
7.新曲
8.クルド人の踊り
(アンコール)
マイ・フェバリット・シングズ
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