メリーゴーランド/荻原浩
お盆休みを利用して乱読しているなかの1冊。
「メリーゴーランド」は、地方都市を舞台に、
主人公の職員が、村おこしと権力闘争に振り回されるさまを
コメディタッチで描いている。
この小説の評価は、読み手が公務員であるか否かで、大きく違うのではないか。
著者は、自治体の内情をよく知っている。
事なかれ主義、ぬるま湯にどっぷりとつかった役人体質のオンパレード。
最近の大阪市役所の報道を見ていると
書かれたすべてを否定することはできないが、
あまりに誇張された部分は、公務員でなくても不愉快になってくる。
ネタバレになるが、
作品のラスト、市長選で革新候補が勝利しても
体制に大きな変化はないというあたり
地方の自治体なら、たぶんそうだろうなと納得する。
5段階評価で★★★
The comments to this entry are closed.
Comments