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May 16, 2005

本名徹次指揮芦屋交響楽団 第63回定期演奏会

ashiya


「アマオケの神髄を見た」と私が大絶賛した
芦屋交響楽団の前回の演奏会。
期待を胸に、第63回定期を聴くためシンフォニーホールへ足を運んだ。
今回も期待に違わぬ熱演を聴かせてくれた。

玄人向けプログラムは、集客にどう影響を与えるだろうかと少々不安であった。
単刀直入にいえば、お客入らないんじゃないの、と。
しかしこの日のシンフォニーホールは、ほぼ満席。
このオケの集客力は大したものだ。

さて演奏。
ショスタコーヴィッチの15番を生で聴くのは初めて。
有名なロッシーニやワーグナーの旋律を引用するなど
ユニークでアイロニーに富んだ曲、というのがCDを聴いた感想。
生だとずいぶんイメージが違うものだ。
4楽章の天にも昇るような不思議な静寂など、
CDでは分からなかった。

各楽器のソロが多いのもこの曲の特徴だろう。
チェロやトロンボーンなど、はらはらしながら聴いたが
そつなくこなしていたのはさすが。

休憩後は、2曲のアンコールまで、オール芥川也寸志プログラム。
オルガンとオーケストラのための「響」はサントリーホールの委嘱作品。
CDもなく、生ではめったに聴ける曲ではない。
オルガンが全面に出て大迫力、聴きごたえ十分だった。

交響曲第1番、これも初めて聴く。
プロコフィエフなどロシアの作曲家の影響が色濃い曲。
芦響の演奏は、パワーは十分あるものの、少々大ざっぱな印象。
もちろんアマオケに、多くを求めるのは酷なことだが、
その実力を評価しているからこそ辛口になってしまう。

今まで食わず嫌いであった日本の作曲家、
これを機に、いろいろ聴いてみようかという気になった。
まずは芥川也寸志の作品から。
目を開かせてくれた芦響に感謝。

●芦屋交響楽団第63回定期演奏会
'05.5.7 ザ・シンフォニーホール
指揮:本名徹次
オルガン:片桐聖子

ショスタコーヴィッチ:交響曲第15番
(休憩)
芥川也寸志:オルガンとオーケストラのための「響」
芥川也寸志:交響曲第1番
(encole)
芥川也寸志:赤穂浪士
芥川也寸志:交響管弦楽のための音楽より第2楽章

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