アリスの夜/三上洸
'03年の作品だが、第6回日本ミステリー文学大賞新人賞を
受賞しているというので読んでみた。
幼女売春を扱ったハードバイオレンス。
スピード感にあふれ、ぐいぐいと引き込まれる。
筆力もあると感じた。
しかし生々しい性描写や暴力描写に、
読んでいる最中で、気分が悪くなった。
私はこの世界に関心がないし、知りたくもない。
そして、この手の小説にありがちな不死身の主人公。
そんなわけない!の連続で、最後まで生き延びる。
そう、ヒーローは死んではいけないのだ。
ただ、ラストの教会の場面で、救わる思いがした。
あれだけ不快感を持っていた小説なのに、
最後は、切なくなってきた。
これで☆ひとつおまけ。
というわけで、5段階評価は☆☆☆
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